12時間程度(序論:5分程度/裁判所:15分程度/当事者:60分程度/訴え:100分程度/手続の進行:20分程度/弁論:120分程度/証拠:70分程度/判決:150分程度/多数当事者訴訟:140分程度/上訴:30分程度)
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8月15日より、レジュメと音声ファイルを合わせた動画講義も配信を開始しました。
従来通り、音声ファイルをダウンロードいただくことも可能です。
8月15日以前にご購入済みの方にも動画講義をご視聴いただくことが可能です。受講ページよりご確認ください。
本講座は、『民事訴訟法判例百選(第5版)』を用いて、民事訴訟法の基礎を解説する講座です。担当は、令和2年度司法試験民事系1位合格(令和元年予備試験合格者)の大瀧瑞樹先生です。
民事訴訟法の有名論点である「確認の利益」。確認の利益が認められるための要素として求められるのが、①対象選択、②方法選択、③即時確定※の3つです。
※細かい表現は異なりますが、多くの基本書ではこの3要素で掲載されています。
多くの民事訴訟法が苦手な受験生は、この3つを「要件」としてとらえる傾向にあります。
しかし、実はこの3つは「要件」ではなく、確認の利益を認めるための「要素」なのです。
判例は、この3つの「要素」の濃淡・強弱を通して、確認の利益の判断をしています。
ですので、たとえば①対象選択、あるいは、②方法選択が弱くても、③即時確定が強ければ、確認の利益を認める可能性があるのです。
その一方で、①~③を要件と考えてしまうと、③即時確定がいくら強くても、①または②が不適切だから確認の利益を認めないという判断になってしまいます。①~③を「要素」として理解しておけば、たとえ①対象選択、②方法選択が弱くとも、③即時確定が強いから確認の利益を認めるべきという思考になり、深い検討が可能です。
司法試験・予備試験では、こういった受験生が"勘違い"しやすい部分が問われるのです。
なぜ、多くの受験生が要件だと勘違いしてしまうのでしょうか?使用している基本書・市販テキストが悪いのでしょうか?
いいえ違います。
法律学習が進むと、法律とは「要件」に該当して「効果」が生じるという発想が染みついてきます。そのため、提示された要素=要件であると自然に判断してしまい、当然のように①~③は要件であるという思考を疑わなくなるのです。このような思考はテキストだけで学習している独学者によくみられる傾向です。
加えて、民事訴訟法は抽象的な概念が多い科目であり、事案がイメージしづらいため、「まずはテキストを読んで、腰を据えて理論を学ぶ」という勉強方法が定番になっています。判例やケーススタディの前に理論を確実に学ぶという姿勢が、こういった勘違いを生んでしまっているのです。
予備試験・司法試験の対策をしていると、「刑法は得意です」という受験生が非常に多いです。これは、事案がイメージしやすいことが大きな理由です。「人を殴った、物を盗んだ」といった、ドラマや普段の生活で身近な出来事を対象としている科目だからでしょう。つまり、「事案が面白く感じやすい」のです。
事案がイメージつく=事案を通した理論の理解がしやすい=得意科目になりやすいという特徴があります。
他方で、民事訴訟法はそもそも「事案のイメージが付きづらい」科目です。ドラマでも民事裁判手続きを1つ1つ解説する場面など端折られますし、普段生活していても裁判なんて触れる機会ありませんよね?しかも民事手続・民事裁判は無味乾燥としており「面白いと感じづらい」のです。
事案のイメージがそもそもないため、とりあえず基本書やテキストで理論を覚えるという、とりあえずの対処法で勉強してしまい、確認の利益のような勘違いが生じてしまうのです。
基本書・テキストで理論を学ぶ ⇒ 判例学習で事案を学ぶ
という方程式を逆転させ、
判例学習で事案と理論を学ぶ ⇒ 基本書・テキストで理論を深める
という学習スタイルにすれば、"正しい"民事訴訟法の理論を身に着けられると同時に、事案のイメージも付き安くなるのです。
これは上述の通り、事案をベースに学習することで、民事手続・民事裁判に触れることができ、試験で問われた際も、今、どの手続なのかというイメージが付きやすくなり、論点を見つけることが容易になります。
民事訴訟法は抽象度の高い概念や理論が前提として必要になります。しかし、そのままでは実際の試験で「どう使えばいいのか」「使っていい場面なのか」の判断が付きづらいです。判例をベースに事案で理論を学ぶことで、試験で自信を持って知識を”使う”ことができます。
また、上述の通り、基本書・テキストを自然に勘違いしてしまうリスクも減らせます。
誤解を恐れずに申し上げれば、判例、特に判例百選は予備試験・司法試験論文問題のネタになりやすいです。判例百選の事案に触れておくことで、本番で出題された際、すんなりと事案を理解しやすくなります。
また、判例百選では「この事実がポイントだった」ということが多くありますが、試験問題では、そのポイントとなった事実を変えてくることもあります。これに気付ければ、答えはどうあれ深い検討、厚く論ずべきポイントがわかってきます。
特に司法試験では、今まで学んだことのないような問いが出題されたりします。たとえば、令和2年度司法試験の民事訴訟法で、「和解の勧試」に関する出題がされました。
「和解の勧試」については、厚く記載している基本書やテキストは多くありません。しかし、判例百選では2ページに渡り、和解の性質について掲載がされています。
これだけでも、和解とはどういう性質なのか、当事者にとってどういうメリット・デメリットがあるのか等、現場で粘るヒントが隠されていたりします。
令和2年度司法試験民事系1位の大瀧先生の民事訴訟法の学習は薄い基本書から始まりました。
民事訴訟法といえば、本格的に勉強するのであれば、分厚い基本書・テキストのイメージですが、大瀧先生は民事手続・民事裁判の大まかな流れを把握するために、薄い基本書を読み、その後すぐに判例百選をベースとした学習に移行しました。
本講座は、そんな大瀧先生の学習経験を元に作られた講座です。民事訴訟法=理論から学習するという思い込みを壊すために、判例百選をベースに事案+民事訴訟法の重要知識の解説をする講座です。
・百選ベースの学習をしたいけど理論がわからず基本書を読むしかない
・百選の事案のポイントがわからない
・自分の知識の理解が正しいのか自信がない
そんな方々のために、司法試験民事系1位の視点・思考をお届けします。
本講座は体系的に整理はしていますが、原則として『民事訴訟法判例百選(第5版)』に則って事案+重要知識の解説をしていきます。
判例では、「この事実がポイントだった」という点が重要になっており、試験ではその事実となったポイントを深く問うてくる可能性があります。
本講座では、判例でポイントとなった事実を適示し、深い検討をするためのヒント・ポイントを解説します。
ヒント・ポイントとなった事実を理解しておけば、問題を解く際の視点が変わります。
民事訴訟法の判例百選では、同じ制度でも異なる事案が紹介されていたります。
たとえば、確認の利益だけでも複数掲載されていますし、その他の判例でも同様に複数掲載されていたりします。
本講座では、そういった事案を横並びし、比較することで各判例が1個1個独立して学習するのではなく、相互関連していることを解説します。
判例単体の知識を知れるだけでなく、判例相互間の関係が理解でき、同時に民事手続・民事裁判のイメージを深めることができます。
よくある判例学習では「この論点はこう」「あの論点はこう」と理解していきますが、大瀧先生が重要視するのは、論点ごとの知識だけでなく「判例の思考フレーム」です。
本講座では、判例ごとの知識だけでなく、「判例の思考フレーム」も解説していきます。
論証の前提となる「判例の思考フレーム」を理解することで、正確な論証の理解を深めることが可能になります。
○ガイダンス
○確認の訴えの利益
○既判力
本講座は動画の講義と合わせて、MP3の音声ファイルをダウンロードして音声でご受講いただく形式の講座です。また、レジュメはPDFダウンロードいただけます。
DVD販売、テキスト製本・配送は行いません。
民事訴訟法判例百選を指定図書とさせていただきますが、同書は本講座に附属しません。別途ご用意ください。
・裁判所
・当事者・訴訟代理人
・訴え
・訴訟手続の進行
・弁論
・証拠
・判決及び訴訟の終了
・多数当事者訴訟
・上訴・再審
全回配信中
講義時間:
12時間程度(序論:5分程度/裁判所:15分程度/当事者:60分程度/訴え:100分程度/手続の進行:20分程度/弁論:120分程度/証拠:70分程度/判決:150分程度/多数当事者訴訟:140分程度/上訴:30分程度)
配信状況:
全講義配信中
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