予備試験論文試験には、主要7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)と一般教養科目の他に、法律実務基礎科目(民事・刑事)も科目として加わります。この実務基礎科目、単に科目を増やしたいためにあるわけではありません。
元々司法修習は1年半~2年ありましたが、その中には「前期修習」というものがあり、前期修習で試験としての民事手続(主に民法・民事訴訟法)や刑事手続(主に刑法・刑事訴訟法)から、実務としての民事手続と刑事手続への視点の切り替えが行われていました。
これは「○○があれば、次に××の手続に移行する」というように教科書的なものではなく、より実践的・現場的な視点への切り替えです。
しかし、現行の司法修習制度は1年に短縮されたため、視点の切り替えは法科大学院に移行されました。
予備試験で実務基礎科目があるのも、その実践的・現場的な視点を持っているか否かを試す意図があるのです。
そもそも、修習生がやっていた視点の切り替えを独学でやるということ自体かなり無理があるのです。
合格者の中には「民法・民訴、刑法・刑訴ができれば過去問をやっておけば大丈夫」という方もいらっしゃいますが、そういった方はすでに実務的な視点を無意識に習得しているか、一部の天才でしかありません。
多くの受験生が予備試験論文試験を難関だと感じる大きな要因が、視点の切り替えができない状態で実務基礎科目に臨んでいる点であることに早く気付くべきなのです。
教科書的に手続を学んでいるだけでは、出題者の意図に気づくことは困難であり、点数を伸ばすことは難しいでしょう。実務基礎科目に特化したインプット・対策が必要になるのです。
予備試験論文試験は法律実務基礎科目の他にも、基本7科目と一般教養の論文対策をしなければなりません。
特に、予備試験短答合格後の約2か月で、主要7科目の論文対策をしながら実務基礎2科目の対策をするとなると、かなり時間がありません。
また、実務の側面が強く何から、どうアプローチしていけばよいのか、補充しなければならない知識は何かといった確立された対策法も乏しく、さらに、定番の講座といったものが多くない分野です。
受験生に人気の書籍として、辰已法律研究所の『法律実務基礎科目ハンドブック』民事実務基礎・刑事実務基礎がありますが、長らく絶版になっており、入手することは困難な状況でした。
同書籍は、インプット教材として非常に有益であり、しかも網羅性が高く、多くの予備試験合格者が利用していた書籍です。
今回、辰已法律研究所が『法律実務基礎科目ハンドブック』民事実務基礎・刑事実務基礎の新版をそれぞれ刊行しました。
○司法試験予備試験 法律実務基礎科目ハンドブック1 民事実務基礎〔第5版〕(本体価格 3,700円+税) 大好評の司法試験予備試験法律実務基礎科目の本格的試験対策書。 法律実務基礎科目(民事)の問題で出題される可能性のある要件事 受験生にとって重要な要件事実(第1部),論文式試験について( |
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○司法試験予備試験 法律実務基礎科目ハンドブック2 刑事実務基礎〔第5版〕(本体価格 3,600円+税) 大好評の司法試験予備試験法律実務基礎科目の本格的試験対策書。 法律実務基礎科目(刑事)の問題で出題される可能性のある刑事手 受験生にとって重要な刑事手続(第1部),事実認定(第2部), |
法律実務基礎科目ハンドブックは、網羅性が高く、実務基礎科目対策としては十分すぎる内容ですが、それでも要点だけピックアップしたいという方、より短時間で実務基礎科目対策をされたいという方向けに、辰已法律研究所『法律実務基礎完璧講義』を提供します。
本講義は、法律実務基礎科目ハンドブックを指定教材として、同書をベースに民事実務15時間、刑事実務15時間、合計30時間で一気に実務基礎科目で必要な知識を網羅させる講義です。
民事実務:要件事実・事実認定・手続きの流れ・法曹倫理
刑事実務:刑事手続き・事実認定・手続きの流れ等
本講義を受講すれば、ハンドブックから試験で重要な部分をピックアップできると同時に、読むだけではイメージしづらい部分がクリアに、理解が難しい部分が翻って深い理解につながります。
実務基礎科目は実務的な視点を持っているか否かを試す試験ですので、試験として法律科目の視点だけでは足りない部分が多々あります。
通常の講師ではなく、実務家や司法研修所の教官でなければ特有の視点を提供することは難しいです。
本講義では、民事実務を弁護士・実務家の西口竜司先生、刑事実務を元司法研修所教官の新庄健二先生が担当されます。
法律科目では当然のように書かれている部分も、この両講師の解説を受ければ実務科目の異なる視点を習得することが可能です。
辰已法律研究所専任講師・弁護士 同志社大学法学部卒 |
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辰已法律研究所講師・弁護士 慶応義塾大学法学部卒 |
実は、伊藤たける先生も新庄健二先生の講義を受講しています。それまで、教科書的に学習していた刑法などが、新庄先生の講義の受講後は実務的な視点を習得することができたとおっしゃっています。
視点を切り替える意識で受講すれば、15時間で、刑事実務で何が求められているのかを深く理解することが可能になります!
前期修習の目的は試験科目⇒実務へと視座を転換することにあります。前期修習がない今、予備試験の法律実務基礎科目がそれに相当します。 新庄先生は元司法研修所教官であり、まさに前期修習に相当する部分を指導されていた先生です。受験生がどのように考えているのかもわかっており、試験科目としての視座を、実務としての視座に転換するにはまさにうってつけの先生です。 この視座の転換があるか否かで刑事実務の伸び方が変わってきます。当時受験生だった私は、新庄先生の講義を受け、視座の転換の重要性を実感し、合格後の『法律実務基礎科目』講義のベースにも役立てています。 |
インターネット環境下での動画ストリーミング配信によりご受講いただけます。
講義は「法律実務基礎科目ハンドブック」民事実務基礎・刑事実務基礎【第5版】をテキストとして使用します。
別途ご購入いただく必要がございます。ご注意ください。
講義時間:
15時間程度
配信状況:
全講義配信中
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