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論パタ刑法2-3-9で、甲と乙の事後強盗罪の共同正犯につき、甲に不法領得の意思が認められるのは分かるのですが、乙についての不法領得の意思はどのように認定すればいいのでしょうか?
ご質問をいただきありがとうございます。
この場合には、「乙は現場で全ての事情を了解していることから、不法領得の意思は問題なく認められる」と認定するのが一手です。
本問では、たまたまN支店内にいた乙が、甲から声をかけられて全ての事情を了解しているので、乙の主観面においては、犯罪成立において問題となる点はないと読み取れます。
そのため、問題文の下から7行目にある「直ちに全ての事情を了解」というフレーズを使って、故意や不法領得の意思を認定すれば足ります。また、このフレーズに気づけなかったとしても、乙の主観面において不法領得の意思の成否にかかわる事情はないので、「乙の行為態様から、不法領得の意思は問題なく認められる」と簡潔に認定しても問題ありません。 (さらに読む)
論パタ刑法2-3-8について、甲宅への放火行為につき115条の検討をして乙宅への放火行為については115条の検討がないのはなぜでしょうか?
また、同問題の講師答案例9行目で、「他人所有非現住建造物放火罪」と書かれてありますが、自己所有非現住建造物放火罪と書くと誤りでしょうか?
ご質問をいただきありがとうございます。
115条は、109条・110条の罪において自己所有か他人所有かが問題となる場合に使う条文のため、108条で処理する乙宅では問題となりません。
まず甲宅においては、Bが勝手に入り込んでいたため、甲宅への放火は、客観面では現在建造物放火罪(108条)となります。しかし、甲乙はBを全く認識していなかったので、現在建造物についての故意がなく、38条2項から現在建造物放火罪(108条)の罪は成立しません。
そこで、Bについて認識がないことから非現住建造物の認識はあるとして、109条の罪を検討します。ここで、甲乙は甲宅を放火する認識はあるので、自己所有の認識はあるとして、109条2項の自己所有非現住建造物放火罪の故意は認められると考え、同罪に問えそうとも思えます。
しかし、甲宅には保険がかかっているので、115条により他人所有となり、他人所有非現住建造物放火罪(109条1項)の故意があるとして、最終的には108条の客観面と重なり合う他人所有非現住建造物放火罪(109条1項)を成立させます。
甲宅の処理のポイントは、客観面では現在建造物放火罪(108条)なのですが、Bについて認識がないので108条の故意がなく、重なり合う109条の他人所有or自己所有非現住建造物等放火罪を最終的に検討する点です。そこで、保険がかかっていることから115条を使い、他人所有として109条1項の罪を成立させます。
ここでは、最終的に故意との関係で109条の自己所有or他人所有が問題となるので、保険という点から115条を使い、109条1項の他人所有非現住建造物放火罪を成立させます。
これに対し乙宅では、内妻Aが乙宅を普段使いしていることから乙宅は現住建造物といえ、そのことを甲乙が認識しているので、甲宅と異なり現住建造物の故意に欠けることはなく、現在建造物放火罪(108条)を成立させることができます。
108条の罪は自己所有・他人所有を問わず、現住or現在建造物を放火して焼損した場合に成立します。そのため109条・110条の罪と異なり、他人所有・自己所有が問題とならないので、115条を使う出番はありません。したがって、108条の罪に問える乙宅においては他人所有・自己所有が問題とならないので、115条は使用しません。
そして答案例9行目では、自己所有と書くと厳密には誤りです。甲宅については保険があることを甲乙が事前に認識しており、115条から他人所有になることの認識が甲乙にあるといえるからです。そのため、他人所有非現住建造物放火罪の共謀があるとすべきです。 (さらに読む)
未回答の質問
民事訴訟法 訴えの利益について
(これだけ予備試験75民事訴訟法11ページの事例)
XがYに対し債務不存在確認訴訟を提起した後、Yが同一債権についての支払い請求の別訴を提起した場合、本訴の訴えの利益は訴訟の進み具合等を考慮して判断するとのことでした。
本訴に訴えの利益が認められた場合、別訴の扱いはどうなるのでしょうか。
吉野先生の短文事例問題だけの講座を配信する予定はありますか?
ご質問いただきありがとうございます。
現在、吉野先生の短文事例問題のみの講座配信予定はございません。
先生および担当部署には、ご要望があった旨申し伝えいたします。
この度は、貴重なお声をいただきありがとうございます。 (さらに読む)
こちらの講座に音声ファイルは付属していますか
参考リンク
ご質問いただきありがとうございます。
こちらすべてのプランにつきまして、音声ファイルのご用意はございません。
ご承知おきのうえ、ご検討いただけますと幸いでございます。
何卒、よろしくお願い申し上げます。 (さらに読む)
お世話になっております。
ロープラ商法講座および論文を意識した会社法超インプット講座の受講生です。
前者には、論点ごとにランク付けが記載されているのに対し、本講座ではそうした記載がされていません。講義の中では、ある論点にはランク付けをされているのに対し、別の論点にはランク付けがなされれていません。
そこで、ロープラ講座のように、ランク付けを記載したものにアップデート願いたくお願い申し上げます。
参考リンク
この度は、貴重なご意見をいただきありがとうございます。
いただきましたご要望は、担当講師に申し伝えます。
引き続き、より良いサービス提供に努めて参りますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。 (さらに読む)
論パタ刑法2-2-7で、問題文終盤の「甲は、直ちにこのカードを使って同店舗内の現金自動支払機から30万円を引き出した。」行為につき窃盗罪の成否を検討していますが、同行為につき詐欺罪で検討することは可能でしょうか?
ご質問をいただきありがとうございます。
本問の行為については、詐欺罪では検討できないとするのが一般的です。なぜかといいますと、機械からお金を引き出す行為は、詐欺罪の実行行為たる「人を欺」く行為とはいえないからです。
246条の詐欺罪を成立させるためには、実行行為たる「人を欺」く行為(欺罔行為)が必要です。この欺罔行為は「人」に対してなされる必要があり、例えば、銀行の窓口の行員や電話先のお年寄りといった「人」を対象に、欺罔行為を実行することが必要です。
そうすると、現金自動支払機(ATM)のような機械からお金を引き出す場合は、その引き出し行為の相手は「人」ではなく機械であるため、「人を欺」く行為とはいえません。
そのため、本問のように機械からお金を引き出す行為は、詐欺罪の実効行為たる「人を欺」く行為(欺罔行為)とはいえないので、詐欺罪は検討できず、窃盗罪を検討することになります。 (さらに読む)
ご質問いただきありがとうございます。
こちらにつきましては、現状 期限は設けておりません。
ただし、今後担当講師の意向により、取り下げる場合もございますことをご留意いただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。 (さらに読む)
論パタ会社法2-1-6答案例の42行目~46行目について教えて下さい。Eが取締役会決議での意思決定を容易に知りえないことがどうして新株の取引安全の重視につながるのでしょうか?
ご質問いただきありがとうございます。
これは、取締役会決議での意思決定という会社内部の事情は外部の人からは分からないので、そのような外部から把握しにくい事情によって、外部との取引安全を害すべきではないという発想です。
ここでは、会社の内部事情を知らない外部の人はてっきり新株発行が問題なく有効だと信じて取引しているので、会社の内部事情という外部の人からは分からない事情によって新株発行が無効となってしまうと、「有効だと信じて投資したのに…」となってしまいます。要するに、外部からは把握しにくい会社の内部事情によって新株発行が無効となってしまうと、内部事情を知らない外部の人にとっては不意打ちになり、取引安全を害します。
すなわち、Eが取締役会決議での意思決定を容易に知りえないというような会社の内部事情については、その内部事情を根拠に新株発行を無効としてしまうと、内部事情を知らない外部の人はてっきり問題なく新株発行が有効だと信じているのを不意打ちで裏切られることになります。
したがって、外部から把握しにくい会社の内部事情によって新株発行を無効としないようにすることで、内部事情を知らない外部の人の取引安全や信頼(新株の取引安全の重視)を守ることにつながるのです。 (さらに読む)
論パタの旧司問題の講師作成答案例で、条文の要件を認定せずに結論を書いてる箇所が時々あります。これは、問題文の事情が少ない旧司問題の特性上、空気を読んで、要件を満たしていると仮定せざるを得ないからであって、現行の予備試験等では基本的にすべて要件に該当する事実はあるという認識で大丈夫でしょうか?
ご質問いただきありがとうございます。
挙げていただいた通りのご認識で大丈夫です。
旧司の場合は問題文の事実が少ないので、問題文から空気を読んで、書くべき要件とそうでない要件を識別したり、仮定的な事情を加えて場合分けしたりして論述する必要がありました。
しかし現行の予備・司法・ロー入試では、問題文の事実が多くなっていますので、基本的にすべての要件に該当する事実があると考えていただいて大丈夫です。 (さらに読む)
会社法がまだ初学者なのですが、やはり改正部分から(1講義目から)お聴きしたほうがよろしいでしょうか?それとも、1条のパートから聴いても効果的でしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。
ご質問いただきありがとうございます。
会社法はある程度手続の流れが理解できていないと学習の方向性がズレてきてしまうので、初学者なのであれば改正部分とかは気にせずにまずは手続の流れを把握する方が良いです(逐条知識はメモ帳に手続の流れを書き出せるレベルになってからインプットすれば大丈夫です)。 (さらに読む)
先日第2版がリリースされましたが、初版を購入した受講生用のアップデート価格の設定はありますでしょうか。
参考リンク
お問い合わせを有難うございます。
完全リニューアルとなりますので、現在のところアップデート価格は想定されていないと思います。
お手数ですが、BEXAの事務局までお問い合わせを頂けますでしょうか。
https://bexa.jp/contacts/
宜しくお願い致します。 (さらに読む)
前記質問訂正
【民法論パタ】第76回 2-4-8:小問2後半の動画ラスト辺りで相続人間の損害の二重取りについて、Fの財産的損害では二重取りが生じて精神的損害では二重取りが生じる。と記載しましたが、正しくは
財産的損害では二重取りが発生して、精神的損害では二重取りが発生しない。でした。
ご質問いただきありがとうございます。
まず本問で財産的損害の二重取りが生じるのは、挙げていただいた通り、内縁配偶者のFではなく、別居中の妻Eという理解で大丈夫です。
ここは答案例63~66行目にありますように、Fのついては内縁配偶者であるため相続人に当たらず、二重取りにはなりません。そして、二重取りのリスクがあるのは67~70行目にありますように、別居中の妻Eになります。最後にFについては、711条に準じて固有の慰謝料請求権が使えますが、これはF固有の権利ですので二重取りにはなりません。
そのため、質問文に書いていただいた通りの理解で大丈夫と考えます。ここは恐れ入りますが、本問の答案例の63行目以降の内容でそのまま押さえて下されば大丈夫です。 (さらに読む)
【民法論パタ】第76回 2-4-8:小問2後半の動画ラスト辺りで相続人間の損害の二重取りについて、Fの財産的損害では二重取りが生じて精神的損害では二重取りが生じると解説されてましたが、Fは内縁配偶者のため相続人に当たらずBの逸失利益はFに相続されず財産的損害の二重取りにはならないのではないかと思いました。これについて解説お願いいたします。
ご質問いただきありがとうございます。
まず本問で財産的損害の二重取りが生じるのは、挙げていただいた通り、内縁配偶者のFではなく、別居中の妻Eという理解で大丈夫です。
ここは答案例63~66行目にありますように、Fのついては内縁配偶者であるため相続人に当たらず、二重取りにはなりません。そして、二重取りのリスクがあるのは67~70行目にありますように、別居中の妻Eになります。最後にFについては、711条に準じて固有の慰謝料請求権が使えますが、これはF固有の権利ですので二重取りにはなりません。
そのため、質問文に書いていただいた通りの理解で大丈夫と考えます。ここは恐れ入りますが、本問の答案例の63行目以降の内容でそのまま押さえて下されば大丈夫です。 (さらに読む)
4S論パタ民法2-4-4で民法112条を検討する際に111条で代理権の消滅事由を参照しました。そこで疑問なのですが、111条1項2号で代理人が死亡すると112条1項にいう「代理権の消滅後・・・他人が第三者との間でした行為」という状況はあり得ないのではと思いました。また同様に111条1項1号の「本人の死亡」によって112条1項の「他人に代理権を与えた者・・・は責任」を負えないのではないのでしょうか?
ご質問いただきありがとうございます。
まず本問の表見代理は、112条ではなく110条を使います。たしかに代理人であるBは死亡していますが、Bの無権代理行為(乙不動産の売買契約)自体は、「Bが存命中」になされています。そのため、Bが存命中に夫婦の日常家事代理権を基本代理権として無権代理行為をしたのではないかと考え、110条で表見代理を検討します。
さて、111条1項2号で代理人が死亡した場合には代理権は消滅するとともに代理人自体がこの世から消えるので、挙げていただいたように112条1項の状況自体はおそらく発生しないと考えます。しかし本問は、無権代理人Bが存命中に行った無権代理行為自体はあるので、後はこの行為を110条で検討した上で、最後に無権代理人と相続の解釈論で処理する流れになります。そのため、挙げていただいた状況がそもそも本問では問題となりません。Bは確かに死亡していますが、Bが無権代理行為をしたのは、Bが日常家事代理権を有している存命中の時点だからです。
本問のポイントは、Bが存命中に日常家事代理権がある状態で無権代理行為をしているので、この無権代理行為が表見代理で例外的に効果帰属するかは110条で検討するという点です。そして、110条からは効果帰属しないとなるので、最後に無権代理と相続の解釈論で相続人たるACへの責任追及の可否を論じます。
また、本人が死亡した場合には111条1項1号から代理権が消滅し、本人たる地位を相続人が承継しないとなるため、本人の相続人には責任追及できないと考えます。もちろん死亡済みの本人にも責任追及できません。しかし本問は、無権代理人Bが存命中に無権代理行為をしており、その後に本人Aが死亡するという典型的な無権代理と相続の場面であるため、112条1項は問題となりません。最後にBとAを順番に相続したCへの責任追及を論じれば足ります。
本問は事案がやや複雑なので、誰がどの時点で行為をしたかという点を注意深く追いながら、110条・112条の条文をよく読みつつ復習してみるのがおススメです。 (さらに読む)
4S論パタ民法2-2-5解答過程設問2にて、①売買代金の甲の反論で、先取特権と異なり、抵当権には追求効があるから物上代位不要とあります。
追求効とはなんですか?またそれがあるとなぜ、物上代位不要と考えられるのでしょうか?
ご質問いただきありがとうございます。
追及効とは、抵当権の対象物が第三取得者に移転した場合でも、その第三取得者に対して抵当権を追及できる効力です。つまり、抵当権を設定した不動産等が第三取得者へと移転した場合でも、抵当権を主張することができます。
そして、この追及効がある場合には物上代位が不要ではないかという見解があります。その理由としては、追及効によって第三取得者に対して抵当権を主張して競売をすれば債権回収としては十分であり、敢えて別建てで物上代位を認める必要は乏しいのではないかとも思えるからです。
しかし多数派の見解では、372条によって304条が準用されているという文理解釈等を理由に、物上代位と追及効をどちらも選択的に行使できるとしています。 (さらに読む)
ご質問いただきありがとうございます。
講義の視聴期限につきましては、
https://bexa.jp/abouts/v/legaldescription/
こちらの特定商取引法に関する記載欄「配信期限」にございます。
原則として、視聴期限は販売期間終了から1年間となっており、販売終了の際には、3ヶ月前に告知いたします。
その他、講座ごとに例外としての視聴期限を設けているものが一部あり、その場合は例外が優先されます。
例外となる講座は、各講座ページに視聴期限を記載してございますのでご確認ください。
何卒、よろしくお願い申し上げます。 (さらに読む)
伝聞法則の写実的証拠についてお伺いいたします。
写実的証拠については、伝聞法則の趣旨が該当しないとありますが、321条以下を検討することなく証拠能力が認められるのでしょうか。
ただ録音テープについては、録音内容の真実性が問題となる場合には伝聞証拠となり、伝聞例外を検討する必要があるのでしょうか。
とすると、署名・押印が不要になるとの意味合いに留まると考えます。
H26予備の問題を解いての疑問です。
参考リンク
ご質問いただきありがとうございます。
これは写実的証拠の内容や使い方にもよりますが、その写実的証拠が犯行状況などを撮影した現場写真などの非供述証拠といえる場合であれば、伝聞証拠にはそもそも当たりません。伝聞証拠は供述証拠であることが前提なので、非供述証拠となるものについては、そもそも伝聞法則が適用される余地はありません。そのため、321条以下を検討することはありません。
この場合は、自然的関連性や違法収集証拠排除法則からの証拠禁止との関係で問題がなければ、証拠能力が認められます。
録音テープの場合には、その録音された会話などを話した原供述者が存在するため、その原供述者の供述過程が問題となり、伝聞証拠としたうえで後は伝聞例外を検討します。つまり、録音テープに録音された音声や会話といった録音内容の真実性が問題となる場合には、伝聞証拠となります。そしてこの場合は、録音された会話等の原供述者が被告人以外か被告人本人かに応じて、321条1項各号又は322条1項で伝聞例外を検討します。
最後に伝聞例外を検討する場合には、録音自体は機械的に行われており、供述録取者の供述過程に準じる過程が存在しないので、お考えのように署名・押印が不要となります。署名・押印は、捜査官などの供述録取者の録取過程に問題がなく、原供述者の供述の正確性を保証する意味合いがあるところ、録音テープの場合には機械的正確性をもって原供述者の供述が録音されており、録取の過程に問題がないからです。 (さらに読む)
授業7-2で話しておられます、百選第5版65事件(6版・62事件)の論証について、自由心象主義(247条)を書いたうえで、刑事訴訟法(317条・320条1項以下)とは異なり、民事訴訟法では証拠能力の制限が無いと書いてはいけないのでしょうか?
参考リンク
ご質問ありがとうございます。
書いてはいけないという訳ではありませんが、ご理解のとおり「自由心証主義」の具体的意味内容を記載することが肝ですので、単に「民事訴訟法では証拠能力の制限が無い」と説明したのみでは論証としては不十分となります。自由心証主義の意味内容を前面に押し出す必要があります。 (さらに読む)
未回答の質問
憲法で権利の重要性弱で制約強度強の場合の審査基準はどうなりますか。
参考リンク