・基本書やテキストを1ページ目から読み進めるがいつまでたっても終わらない...
・以前学習したはずなのにまったく覚えていない...
・この議論は何のためにあるのかよく理解できない...
・すべて重要な知識のように思えてしまう...
司法試験・予備試験の合格を目指して学習をはじめたはいいが司法試験・予備試験の知識、法律の知識はとにかく量が多い!途中で息切れしちゃう!量が多いから成果が見えづらい!成果が出ないからストレスが溜まる!
そんなあなたに、全体を俯瞰した学習法をお勧めします。
"各法律の全体像を把握して学習すると勉強の効率が上がる"と言われます。この学習方法には2つの意味があります。
1つは「学問として」の側面、そしてもう1つは「試験対策として」の側面です。
「学問として」各法律の全体を俯瞰することとは、まず細かい分野の学習ではなく、その法律が何を目的とし、何を対象としてどのような制度・ルールを用意しているのかをざっと把握することとここでは定義します。
このメリットは、自分が今なんの勉強をしているのかという立ち位置を知ることができること、そして横断的理解が求められるようなケースで振り返ることがしやすくなることなどでしょう。
その一方で、「試験対策として」各法律全体を俯瞰することとは、司法試験・予備試験においてどのような出題傾向があり、受験生には何が問われているのかを把握することと定義します。
「試験対策として」各法律全体を俯瞰するということのメリットは、あらかじめ各法律の出題傾向を意識しておくことで、自分が学習している分野が試験との関係でどのように問われるのかをイメージでき重要度がわかること、インプットの段階でアウトプットを意識した学習ができ、結果学習の時間短縮ができることです。
もちろん、両者が重なる法律もありますが、基本的にはそれぞれ異なるものと考えるべきであり、特に「試験対策として」全体を俯瞰する学習方法はうまくまとめられていない受験生が多いようです。
本講義では、各法律の全体を把握することを目的として、愛川先生が各法律約1時間程度で解説する講義です。各法律の特徴に沿って、「試験対策として」全体を俯瞰する解説を行います(以下のカリキュラム参照)。
「学問として」全体を俯瞰することと=「試験対策として」全体を俯瞰することとなる科目もありますが、全般的に試験対策を意識してより学習しやすくするために比較的学習初期の方を念頭に置いて解説をしています。
・これから法律を学ばれる方
・昔司法試験を受けていたが、再チャレンジのため記憶喚起したい方
・全科目一通り学習したが、過去問を解いていてもインプットして知識の使い方が分からない方
・1~2科目は学習した方
憲法
憲法は、問題点の捉え方以前に、"何を問題にすべきか"を見つけることが難しい科目です。そこで、過去問から愛川先生が典型的な問題構造を事前に抽出し、まず何を問題すべきかのイメージを図で解説します。その上で、各段階の違法判断の手法を解説し、憲法判断の枠組みを解説していきます。
・憲法とは
・司法試験過去問問題の構造(行政手続)
・司法試験過去問問題の構造(刑事手続)
・行政活動の違法を判断するための手法
・立法行為の違法を判断するための手法
・法律案の段階で憲法適合性を検討
・法令の憲法適合性が問題となる典型例
・自由権を規制する法律の憲法適合性判断
・自由権規制における特殊な判断枠組み
・自由権規制における判断枠組みまとめ
・平等原則違反の判断枠組み(法令違憲)
・論述例
行政法
行政法は、ほぼ必須で問われる訴訟要件の解説を行います。抗告訴訟ごとに各訴訟要件、仮の救済の解説をします。さらに、多く問われる取消訴訟の本案での論じ方を解説します。
・行政活動と適法性
・抗告訴訟の類型(いずれも行訴法)
・「処分」の効力を争う方法
・申請に対する処分
・訴訟要件―取消訴訟
・仮の救済―取消訴訟における執行停止
・訴訟要件―非申請型義務付け訴訟
・訴訟要件―差止訴訟
・本案勝訴要件―取消訴訟
刑法
刑法は、型が決まっている科目であるため、まずその型の全体像を解説します。併せて、犯罪が成立するための要件(構成要件・違法性・責任)を事前に総ざらいします。また、試験的に重要にもかかわらず初学者がイメージしづらい"行為"を類型ごとに解説し、さらに特に問われやすい各犯罪類型の解説を行います。
・犯罪の成立要件
・既遂犯と未遂犯
・故意犯と過失犯
・実行行為性と実行の着手時期
・間接正犯
・不真正不作為犯
・因果関係
・構成要件的故意(「事実」の錯誤)
・違法性阻却事由―正当防衛
・責任阻却事由―責任能力
・犯罪成立後に考えること
・窃盗罪(235)
・詐欺罪(246Ⅰ)
・強盗致死罪(240後段)
・横領罪(252Ⅰ)
・横領と詐欺・窃盗の区別
・有印私文書偽造罪(159Ⅰ)
・共犯
・共同正犯
・実行共同正犯と因果関係
・共犯と錯誤
刑事訴訟法
刑事訴訟法は、「学問として」の側面と「試験対策として」の側面の違いがあまりない科目です。各手続きごとに区分し、捜査〜公判の順を追って解説を行います。
・刑事訴訟法の構造
・行政警察活動と司法警察活動
・行政警察活動
・強制捜査
・別件逮捕勾留(逮捕・勾留の要件)
・令状に基づく捜索差押え①―総説
・令状に基づく捜索差押え②―範囲
・令状に基づかない逮捕
・令状に基づかない捜索・差押え
・強制処分該当性と任意捜査の適法性
・被疑者・被告人の地位
・審判対象論
・訴因変更の要否
・訴因変更の可否
・証拠
・伝聞法則①―伝聞証拠該当性
・伝聞法則②―伝聞例外該当性
・伝聞法則③―再伝聞
・伝聞法則④―実況見分調書
・伝聞法則⑤―弾劾証拠
・自白法則―自白法則の根拠
・違法収集証拠排除法則
・自白法則と違法収集証拠排除法則
民法
民法は、パンデクテン方式の法律の典型例であり、「学問として」の民法と試験問題の民法解答のイメージが離れている科目です。解答のイメージを持つためには要件事実論(言い分方式)を学ぶ必要があります。そこで、各重要分野を請求→抗弁の順番に敷き替え、当事者の主張反論という視点で先に解説を行います。1つ1つを分断するのではなく「どういう場面」でその論点が出てくるのかを解説します。その上で、重要論点の解説を行うという順番をたどります。
・司法試験民法の概観
・民法答案の形式
・契約に基づく法律関係①履行請求
・意思表示の瑕疵(錯誤の抗弁)
・同時履行の抗弁
・相殺の抗弁
・危険負担の抗弁
・契約に基づく法律関係②債務不履行責任
・契約に基づく法律関係③債務不履行解除
・不動産物権変動①二重譲渡事案
・不動産物権変動①二重譲渡事案
・不動産物件変動②94Ⅱの「第三者」
・不動産物権変動③賃借権の物権化
・不動産物権変動③賃借権の物権化
・債権譲渡
・動産物権変動
・抵当権とその効力①
・抵当権とその効力②
・責任財産の保全①債権者代位権
・責任財産の保全②詐害行為取消権
・不当利得返還請求権①二当事者間
・不当利得返還請求権②多当事者間
インターネット環境下での動画ストリーミング配信でご受講いただけます。動画はパワーポイントを表示しながら解説をすすめる形式です。
パワーポイントレジュメはPDF形式でダウンロードいただけます。テキスト製本配送は行いません。
また、MP3形式での音声ダウンロードをご利用いただけます。
・憲法:配信中
・行政法:配信中
・刑法:配信中
・刑事訴訟法:配信中
・民法:配信中
・商法:配信中
・民事訴訟法:配信中
講義時間:
約7時間程度
配信状況:
全講義配信中