※司法試験過去問で学ぶシリーズ令和5年解答例追加!
本講義は長年中央大学法科大学院で教鞭をとられていた、弁護士川﨑直人先生による、司法試験民事訴訟法の過去問解説講義です。全ての問題を扱っています(令和3年司法試験民訴法は答案例のみを配信しております。音声は附属いたしません。)。
論点を指摘して、判例学説を解説し、解説を要約する答案を示すのではなく、実務家の事案分析の視点に基づき、時間制限の中で書ける分量で精度の高い実践的な解答例をつけています。さらに、法科大学院で多数の答案を採点した経験から、採点者が、答案のどの部分に着目して、どのように心証を形成していくかを、解答例をもとに具体的に話しています。6割以上(良好レベル)を確保することを目指すものです。
論点を押さえても、初見かつ時間制限の中で的確に解くのが難しいというのが、司法試験民事訴訟論文式試験の問題の特徴です。
その難しさに対する対策として、本講義では、序章で、民事訴訟法の全体像、争点整理法、利益考量の視点を解説します。
1つ目と2つ目は、目新しいものではありませんが、本講義では、具体的な問題に即しながら、その使い方を具体的に説明し、使いこなせるようになることを目指します。もちろん、それで全ての問題ができるわけではありませんが、そのような発想がないと、少し切り口が変わると対処できないという現実を踏まえています。
3つ目の利益考量の視点は、民事訴訟法特有の事前の準備がきかない問題に対する対策として、一定の有効性があるとみています。具体的な問題を通して伝えます。序章の講義で3つの視点の使い方を自分のものにし、精緻化していけば、初見の問題にも対処できるようになることを狙っています。
論点の見えやすさ、書きやすさの難易度をプレ~平成30年度まで問題ごとにA~Cランクで記載し、対策がどこまで実効性のあるものかを可視化した分析シートを提供します。
明確な答えがない司法試験論文式試験において、すべての設問を完璧に分析することは困難です。それぞれの年度や設問レベルで分析が必要になる深度を明確にすることが可能になります。
多くの答案例は、解答の一例として提供されていますが、どれもなぜその答案が一例足りうるのかを言語化・可視化していません。
本講義は川﨑先生オリジナルの答案例というだけでなく、その答案例を用いてどの表現、構成が評価されるのかまで解説します。"なぜその答案例が評価されるのか"を可視化することで、ご自身の答案に応用できるようになります。
過去問を徹底的かつ深く検討することにより、将来類似問題が出題された場合に十分に対応することが可能になります。さらに、民事訴訟法の総合的な能力の底上げをすることにより、初見の問題に対する対応が可能になります。
たとえば、抽象概念の多い民事訴訟法を具体的に解答に落とし込む方法・視点や、判例百選掲載判例の多角的検討、未知の問題に対峙した場合の利益考量による対策など、本講義では、民事訴訟法で受験生が悩む問題の解決方法を提供しています。
とりあえずの検討をしているだけでは、切り口が少し変わると対応ができません。将来に生かすためには、過去問の徹底的な検討が必要で、本講義では、それを行います。現場では解答困難な問題についても、次に出たときには、検討の違いが点差に繋がりますので、突っ込んだ検討をしています。採点実感を踏まえ、受け止めるべきところはしっかりと受け止めています。
たとえば、平成25年と平成28年では確認の利益の問題が出題されていますが、いずれの採点実感にも、よくみかける論証パターン(「確認の利益」の3要素、対象選択、方法選択、即時確定の決まり文句)につき、否定的な感想が書かれています。論証パターンだけは準備したものをしっかりと書くが、事案に即した具体的な当てはめが適切にできていないことが原因であり、しっかりと受け止めるべき記載ですが、どのように書けばよいかの具体的な記載がありません。論証パターンを使って漠然と解くだけでは、今後も、同じことが繰り返されます。そこで、本講義では、具体的な書き方を示しています。
他方で、必ずしも、採点実感の記載を金科玉条にはしていません。例えば、平成25年の採点実感は独断独善が非常に強く、その記載によると、平成28年の問題を上手く解くことができません。採点実感の記載に汎用性があるかという観点からのチェックが必要です。その年の採点者だけに通用する内容は修正する必要があるのですが、受験生が自分で修正することは困難です。そこで、本講義では、独断独善の部分を排して、その問題から、何を学び何を将来に生かすかという観点から、汎用性を重視した説明をしています。
民事訴訟法の学習をしていると必ず出てくる概念の1つが「手続保障」ですが、具体的な問題に即して考えると一体何を意味しているのか、どのように表現してよいのかわかりますか?
「手続保障」と抽象的に記載するだけでは、深い検討をしていないという印象を与えてしまい、高い評価を得ることができません。抽象論に終始せず、設問の事例に即して具体的に、かつ、掘り下げた考察をし、「手続保障」の内容を具体的に表現しなければなりませんが、多くの受験生は、この作業ができないため、毎年のように同じことが採点実感で指摘されています。この講義では、解答例を通して、具体的なイメージを作って頂き、解説を聞くことにより、事案から具体的に分析できるようになることを目指しています。過去問を通して訓練を積んでいけば、本番での対応が可能になり、差をつけることができます。
このように採点実感の記載を具体化し、問題点を指摘できるのは、長年、民事実務を経験し、教鞭を取られていた川﨑先生しかいません。過去問の最高レベルの検討をすることで、民事訴訟法で合格点を勝ち取りましょう!
本講座は法学書院から出版した「司法試験論文過去問演習民事訴訟法ー実務家の事案分析と答案作成法」の原稿をもとに、本講座を組み立てていることによるものです。
※本講義の受講に書籍は必須ではありません。
本講座は、民法改正を踏まえて従来の司法試験で修正しなければならない点を指摘しています。
本講座では、一度改正民法前の解説を受講していただき、それと同時に【改正民法対応修正レジュメ】や【改正民法対応修正答案例】でどのように修正しなければならないのか、修正点を解説します。本講座を受講すれば、民法改正を踏まえてどの部分を修正しなければならないのか、どの点に注意しなければならないのかが明確になります!
平成21年:レジュメの修正
平成23年:レジュメの修正
本講座は、第2版(改正民法未対応版)の講座に改正民法対応版の修正音声講義および修正レジュメを追加する方式を採用しております。第2版+改正民法対応版の構成となっております。そのため、第2版を先にご受講いただき、その上で改正民法対応版の修正音声講義および修正レジュメをご参照いただければ、どこを修正しなければならないのかが、一目瞭然になります。
講師作成のレジュメ、解答例、を使用した音声再生講義となっております。講義はMP3でダウンロードいただけます。
テキスト製本は行いません。
・司法試験民事訴訟法 プレ、サンプル、平成18年度~令和5年度 配信中
・司法試験民事訴訟法 令和3年度、4年度、5年度は答案例のみを配信(音声は附属いたしません)
講義時間:
11時間程度
配信状況:
全講義配信中
カリキュラムはありません。