“あなたの得意科目はなんですか?”
「刑法は得意だ」とあなたは答えるのではないでしょうか。少なくとも、「刑法は苦手」と答える方は多くはないでしょう。
では、なぜあなたの答案はD評価だったり、E評価だったりするのでしょうか?
論文試験は相対評価です。そして、残念ながら刑法は多くの受験生が刑法を得意科目と考えてます。
したがって、あなたの「得意」はそんなに大きな武器になるわけではありません。
特に独学者に多く見られがちですが、根拠のない”自称得意”は非常に危ういです。自分が飛びぬけているんだという発想は避けるべきです。
あなたはなぜ刑法が得意だと考えていますか?
・事案のイメージがつきやすいから?
・論点がはっきり、明確だから?
・答案の型がかっちりしているから?
これらはあなた以外の人も感じています。つまり、これらの科目の特徴はあなたが得意と感じる理由にはならないのです。
得意であることは、点数が獲れることと直結していなければなりません。
この分野であれば確実に一定水準の点数が獲れるという範囲を作る⇒その科目での点数が読める⇒得意になるという順番で考える必要があります。
たとえば、行政法であれば訴訟要件、商法であれば任務懈怠責任、刑事訴訟法であれば捜査手続など、毎年高頻出の論点を重点的に対策することで、確実に点数を獲る戦略が取られます。そして、刑法にも実は毎年高頻出で出題される論点があるのです。
それが「共犯」です。
共犯を特化して鍛えることで「共犯だけは確実に点数が獲れる」という根拠のもと刑法を得意科目にすることが可能になります。
この発想は、何も刑法が”自称得意”な人だけに当てはまるわけではありません。刑法に苦手意識がある人にも当てはまります。
いきなり全体を得意とするのではなく、まず行政法や商法、刑事訴訟法のように特定の頻出分野を特化して強化することで、全体を得意にするための第一歩を踏み出すことができるのです。
本講義は、令和2年司法試験本試験合格の豊田大将先生により共犯論に特化して解説する重点講義です。
豊田先生は、実は令和元年司法試験本試験に不合格し、令和2年司法試験本試験にリベンジ合格した先生です。ところが、令和元年・令和2年ともに刑法だけはA評価を得ています。
本講義はそんな2年連続A評価の刑法の極意を共犯論に盛り込んだ講義です。
豊田先生が話している通り、刑法で評価される合格者が無意識のうち使っている暗黙知が存在します。
これは気づいた人は評価され、気づかない人は評価されないものなのです。
本講義では、講義全般に渡ってこの暗黙知を受講者に染み込ませる講義です。
ガイダンス動画
本講義では、共犯を論じる上での思考フレームを提供し、受験生がどういう順序で思考していけばならないのかを解説します。
この思考順序にならえば、検討・構成・解答の順序を誤ることはなく、コンスタントに評価されることが可能になります。
本講義では、いわゆる共同正犯に関連する論点、理解のポイントを網羅的に解説します。
実行共同正犯・共謀共同正犯、共謀の射程、共犯関係の解消、承継的共同正犯、片面的共同正犯など、そしてこれらに関連する錯誤や因果関係、共謀先行型・一部共謀型などについて一気に解説します。
共同正犯に特化してまとめているから、「ここが抜けていた」という検討忘れ、うっかりミスを防ぐことが可能になります。
本講義では、共犯自体の論点ではないが関連する論点についても解説を加えています。
身分と共犯、結果的加重犯と共犯、不作為と共犯、過失と共犯など、意外に落としているポイントも網羅的に解説しています。
さらに意外と落としやすい教唆犯・幇助犯についても解説を加えています。
本講義では、違法性・責任レベルの共犯の論点、特に正当防衛で問題になる共犯についても解説を加えています。
構成要件レベルの検討がメインとはいえ、違法性・責任(特に違法性)にも注意が必要になります。そのため、これらのレベルの論点にも解説を加えています。
インターネット環境下でのストリーミング動画配信によりご受講いただけます。
レジュメはPDFファイルによりダウンロードの上ご受講いただけます。テキスト製本・配送は行いません。
全回配信中
講義時間:
約3時間40分
配信状況:
全講義配信中
おすすめコメントはありません。