民事訴訟法は手続法という特徴上、裁判や手続の中で問題になる事案が出題されます。民法や商法などの実体法と異なり、裁判などの手続のイメージがないと、事案を理解することが難しい科目です。
そのため、答案もどこまで書けばいいのかと同時に、どのように書けばいいのかがイメージを付けることに苦労する受験生が多いです。
民事訴訟法は一度得意科目にしてしまえば、得点源にできる科目ですが、得意といえるためには相当な時間と労力が必要になる科目と言えるでしょう。
民事訴訟法が受験生を悩ませるもう1つの原因は、学説や考え方に寄って論理を積み上げる問題、アカデミックな問題が頻出であるという点です。
学説などをしっかりと理解していないといけないことから、受験生はまず基本書を読み、知識・理解を得ることから始めることでしょう。
しかし、いざ基本書の知識を使って問題に臨んでも、なぜか解けない...
試験本番では覚えた知識を「吐き出す」ということは求められておらず、知識を「使える」レベルでなければ対応できない問題が出題されるため、ただ、学説を覚えておくだけでは対応しきれないケースが多くあります。
しかも、学説の数は多岐に渡り、どれが重要なのか、どれが通説(多くの受験生が採る説)なのかの選定も困難な状況です。
アカデミックな側面が他の科目よりも強調される科目であるため、それに対応した対策が必要になってくるのです。
加えて、民事訴訟法の基本書は平坦に解説が書かれているものが多く、すべての論点や学説・判例が重要なように読めてしまいます。
それゆえ、重要度の線引きがしづらく、すべてをインプットしようとする⇒アウトプットの優先度が下がる⇒問題が解けない⇒あらためてインプットを試みる⇒さらにアウトプットの優先度が下がる...といった負のスパイラルに陥ってしまいます。
すべては
○イメージがつきづらいこと
○アカデミックな側面が強調されていること
○重要度の線引きができないこと
これらが原因で民事訴訟法が苦手になっているのです。
アウトプットを優先させ、事案のイメージを持ちつつ、必要な学説を抽出し、重要度の高い知識を入れることができれば、民事訴訟法は得意科目になるのではないでしょうか?
本講義は『LawPractice民事訴訟法』を題材として、単に問題を解くだけでなく、受験に必要な判例・学説知識も学べる講義です。
つまり、アウトプットしながらインプットもできる、テクニック・アカデミカルも学べる一石三鳥の講座です。
仮に、インプットを全部終わらせてからアウトプットしていたら、演習できる時間は限られてしまいませんか?
大事なのは、アウトプットしながらそれに必要な知識をインプットしていくことです。
近年、司法試験の民事訴訟の問題では、マイナー分野からの出題も増えてきています。令和元年の司法試験は、いわゆるマイナー論点が出題された年と言われています。
令和元年 司法試験 民事系科目 第3問 (法務省HPより)
しかし、これらの論点に関しての問題もLawpracticeには掲載されています。
令和元年の設問1は発展問題1、設問3は基本問題27で対応が可能です。
本講義では、そういったマイナー論点の問題も含めて全問に対して答案例を付けています。
また、民事訴訟法の演習本の中で網羅性が高いと言われる本書に掲載の全問題を一緒に解いて、メジャーな論点の問題も解けるようにするだけでなく、マイナーな論点、知らない論点にも対応できる応用力を身につけることを目標としています。
本書の解説では、複数の学説が掲載されています。
民事訴訟法といえば、学説のイメージがあるかと思いますが、本講座では、論文試験で使える実践的な学説を講師自らセレクト!
効率よく使える学説知識を身につけられます。
この講座では、単に問題の解説をするだけでなく、問題を解くのに必要な付随的知識、重要判例も合わせて解説。
同じ論点が出たときは、「書くべきことが分かる!!」レベルにまで磨き上げることを目標としています。
本講座はインターネット環境下の動画でのストリーミング配信講義になり、答案例はPDF形式でダウンロードいただけます。基本問題・発展問題の掲載順に問題を解説していきます。なお、テキストの配送等は行いません。
Law Practice 民事訴訟法〔第4版〕をテキストとして利用しますが、附属いたしませんので別途ご購入の上、ご受講ください。
全問題配信中
講義時間:
約13時間13分
配信状況:
全講義配信中