本講義は、平成30年の司法試験・予備試験の短答式試験の全問について、中村充先生が主要7科目+一般教養科目の解答プロセスの実況中継と、実戦的な解法の分析をする講義です。
知識面での解説は主に解説レジュメに委ね、短答過去問知識だけでどこまで解けるのか、他方で未知の問題ではどのような法的現場思考や解法テクニックを駆使して解くのかを解説する講義になります。
2018年12月限定での無料キャンペーンでは、1000人以上の方にお申込みいただいた講座です。
※本講座は2018年12月31日まで中村充先生キャンペーンとして無料公開していた講座と同一内容の講座です。すでに無料分をお申込みくださっている方は、重複で購入されないようご注意ください。
※平成30年時点で施行されている法律を前提においています。
プラン名 | 対象者 | 解説科目 | 付録 |
【予備試験受験生向け】 中村充「平成30年短答本試験実況分析講義」 7科目+一般教養科目セット |
予備試験受験生 | 憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法 | 一般教養科目解説 |
【司法試験受験生向け】 中村充「平成30年短答本試験実況分析講義」 憲法・民法・刑法 |
司法試験受験生 | 憲法・民法・刑法 | なし |
全科目:配信中
講義は動画形式、インターネット環境下でのストリーミング配信になります。
レジュメはPDFファイルをダウンロードいただけます。
テキスト製本・配送は行いません。
・短答式試験で点数が取れない...
・短答の苦手意識がぬぐえない...
・短答の点数にムラがある...
短答式試験に苦手意識を持っている方は多くいらっしゃいます。
短答式試験を突破しなければ論文式試験にすすむことはできませんので、安全・安定して合格点が取れるようにしたいと考えることは当然のことです。
しかし、短答対策に力を入れすぎて、気付いたら短答対策ばかりしている、なんてことが起きては本末転倒です。
短答式試験では、どんなに学習しても解けない問題は出てきます。学習し尽くすということはありません。細かい分野まで暗記に労力を割いていたら、いつまで経っても合格は見えてきません。
予備試験・司法試験にかかわらず、短答式試験は極論足切りにさえ合わなければいいんです。合格点さえ取れれば、二次試験の論文式試験に進むことができますすし、むしろ論文式試験対策の方が重要課題です。
本講義では中村充先生が、"知識では補えない"、"短答が得意な受験生は無意識的にやっている"、だけれども誰でもが実践できる解法テクニック等を、平成30年司法試験・予備試験の短答式試験の全問について解説しています。
学生A,B及びCは,次の【事例】における甲の罪責について,後記【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から④までの( )内から適切なものを選んだ場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。
【事 例】
甲は,過失による自動車追突事故を偽装して保険会社から保険金を詐取することを計画し,乙に同計画を打ち明け,乙の真意に基づく同意を得た上で,自己の運転する自動車を乙が運転する自動車に追突させた。その結果,乙は軽微な傷害を負った。
【会 話】
学生A.被害者が自己の身体に対する傷害を同意した場合に傷害罪が成立するか否かにつき,私は,判例と①(a.同様の・b.異なる)立場に立っており,単に同意が存在するという事実だけではなく,その同意を得た動機,目的,身体傷害の手段,方法,損傷の部位,程度など諸般の事情を照らし合わせて,傷害罪の成否を決すべきであると考えます。乙の同意は,保険金詐取という違法な目的に利用するために得られた違法なものであり,これにより,乙に対する傷害行為の違法性が阻却されることはないので,甲には傷害罪が成立すると考えます。
学生B.A君の見解に対しては,②(c.個人の自己決定権を重視し過ぎている・d.不可罰である詐欺の予備行為を傷害罪で処罰することになる)という批判があります。
学生C.私は,乙の有効な同意がある限り,刑法によって保護すべき法益の侵害がないので,乙に対する傷害行為については,傷害罪の構成要件該当性を欠き,甲には傷害罪が成立しないと考えます。
学生A.C君の見解に対しては,③(e.傷害罪の処罰根拠と合理的な関連性のない事情を考慮し過ぎている・f.死亡の結果が発生した場合に傷害致死罪が不成立となるのは不当である)と批判することが可能です。
学生C.同意殺人罪に対応する同意傷害罪の規定がない以上,私の見解のように,同意傷害は不可罰であると解すべきです。
学生B.しかし,④(g.同意殺人罪の法定刑に比して傷害罪の法定刑は重い・h.同意殺人罪は,殺人罪の法定刑の下限の重さが考慮されて,その減軽類型として特に設けられたものである)ので,同意傷害罪の規定がないことは理由にならないと思います。
肢1~5の①で"多数決"をとると、①aが3つで多数派、①bが2つで少数派です。そこで、この少数派①bを含む肢4・5を消去します(∵統計的に、正答可能性が低い)。
次に、残った肢1~3の②で"多数決"をとると、②dが2つで多数派、②cが1つで少数派です。そこで、この少数派②cを含む肢1を消去します(∵統計的に、正答可能性が低い)。
さらに、残った肢2・3の③は、いずれもfで争いがありません。このように、肢間に争いない穴埋めは、そのまま解答の基礎とします。
最後に、残った肢2・3の④は、gかhかで争点になります。(ここの解答プロセスを、"争点整理"と呼んでいます。)
そこで初めて【会話】の④付近だけを見て、④がgかhかに絞って判断すればいいのです。
(中村充先生ブログ:勝利のアルゴリズムより抜粋)
このような解法テクニックを用いれば、1つ1つの肢を考えずに済み時間が短縮できる上、そこまで重要でない分野をあらかじめ覚える必要性がなくなります!
講義時間:
約9時間50分
配信状況:
全講義配信中