皆さんこんにちは。マーケティング・コンサルタントの瀬本です。本連載は「弁護士さんが中小企業の顧問先を増やし、収益を上げる」為の講座です。
私のビジネスパートナーに大阪市の弁護士法人代表のTさんがいます。彼はここ数年、法廷に立っていません。でも、同法人の収益の大半をたたき出しています。じゃあ、どうやって収益を挙げているかと言えば、ほとんどが企業の顧問料です。もちろん、顧問企業からは法廷に立つべき案件も依頼されますが、そのような仕事は他のパートナーかアソシエイト弁護士がやっています。「作業」は人に任せ、自分は大きな動きをしているのです。
彼は全国に拡がる人脈を駆使して「顧問企業の未来を創る」仕事をしています。企業の未来とは組織変革等の内向きの仕事もありますが、主にビジネスモデル構築やM&A、販路拡大など売上・収益に直結するものです。そして、多くの経営者が求めているのもこれです。
つまり私と同じ仕事をしているわけです。弁護士とマーケティング・コンサルタント。入口は違っても、経営者が求めているものを突き詰めた結果、同じ仕事になったのです。そして、同じく、高い収益を得ています。
「法廷活動を通して弁護士としての本分を全うしたい」と思っている弁護士がほとんどでしょうし、そのような仕事も事案によっては大きな収益が見込まれるかもしれませんが、本講座の目的は「顧問企業を増やすことで、安定した事務所経営を目指したい」と思っている弁護士さんの為のものですので、あくまでもその切り口で収益を上げる方法を紹介していることは理解して下さい。でも、事務所経営が安定していなければ、やりたい仕事もできないのではないでしょうか。
私もTさんも人脈や企業のネットワークを構築する為に何十年もかかりました。若い弁護士さんが0からそれを築こうとすれば同じような時間がかかります。でも、そんなことをする必要はないのです。そのような人と組めば良いのです。意欲がある方であれば私もウエルカムですよ。
私のパートナーであれば、私が持つネットワークを全て使えます。全国に存在する優秀な専門家達も企業のネットワークも活用できます。瞬時に法律の専門家であるあなたが「経営者が求めている」全てを提供できるのです。そんなことができる弁護士はめったにいません。 差別化を越えて、オンリーワン的な存在になれるのではないでしょうか?
中小企業の経営者が求めているのは「ビジネスマッチングができる弁護士」です。もちろん、そのようなニーズは顕在化していません。当然ですよね。オンリーワンになるようなビジネスニーズは潜在化しているのですから。経営者自身も気づいていないはずです。でも、単なる法律顧問ではなく、経営者の悩みの全てを解決でき、全国の企業とのネットワークを持っている弁護士であれば、すぐにでも顧問になってもらいたいと思うはずです。
あなたを顧問にすることで、経営者はあなたが持つ全てのネットワークを使えるわけですから、何十人の専門家と契約したことと同じになります。そうであれば、20万、30万の顧問料は安いものです。全国の専門家と企業ネットワークを使ってビジネスを拡大できるのですから。では次回、4月15日に。
米国PWU大学院でPh.D(経営学博士号)を取得。
1957年生まれ
米国系コンサルティング会社主任コンサルタントを経て
㈱CESを設立。代表取締役。
2000年に弁護士、税理士等の全国組織「NPO法人PRENET21」を設立し、
事業再生の第一人者として中小企業の競争力UPを指導。300社にのぼる会社を優良企業に成長させた実績を持つ。
近年は弁護士事務所や税理士事務所のビジネスモデル改革を指導し、収益力UPを実現。
15社の社外取締役等も務める。
著書に「御社だけのビジネスモデルを創りなさい」「CLマネジメントの時代」「事業承継の考え方と実務」他多数。経済誌「コロンブス」にて事業再生ノウハウを連載中。
2016年4月1日
役に立った:1