第6回: 経営者は「攻めのアドバイス」を求めている

 皆さんこんにちは。マーケティング・コンサルタントの瀬本です。本連載は「弁護士さんが中小企業の顧問先を増やし、収益を上げる」為の講座です。

 

総合医とは「攻めのアドバイザー」

 「法律知識」は素材であり、「+α」があって初めて商品となることはすでに述べました。そして、「+α」のひとつに中小企業の「総合医」という切り口があり、この分野を得意とする弁護士が少ないことを前回お伝えしました。

 ここでいう「総合医」とはリーガル面でのそれではなく、経営面での「総合医」です。近視眼的になりがちな経営者に代わって長期的視点、第三者視点で経営の問題や課題を発見し、それを経営者に伝え、解決する道を示し、その方法をアドバイスする専門家です。

 中小企業には専門医はたくさんいます。税理士、社労士、弁護士等がそれです。でも、彼らは経営の事は良く分かっていません。だから、経営者から相談を受けた時や、会社からの具体的な依頼を受けて始めてアドバイスをしたり、専門業務を行います。つまり「受身」の業務をしているのです。相談者からの依頼を「待っている」という習性は士業に共通する弱点です。

 こちらから顧問先の潜在的な問題や課題を見つけ、その解決方法を提示し、会社や事業の発展を後押しするといった「攻め」の業務をしている人は少数です。そして経営者はそこに「物足りなさ」を感じています。総合医は違います。専門医にはできない「攻めのアドバイス」業務を行うのです。

 

経営者が求める外部アドバイザーとは 

 それでは、中小企業の経営者が求めるアドバイザーとはどんな人でしょうか?

         多様な業種に詳しく 幅広い人脈を持ち

    多数の企業指導実績を持つ経営戦略 事業戦略のプロで

 内部の人間には言えないこと、あるいは気付かない問題を指摘してくれる

            自分の話をじっくり聞いて

    自分が考えた事業戦略や会社の方向性について相談できて

        新しいビジネスモデルを提案したり

            自社と他社(他業種)とのコラボを推進したり

                事業拡大の方向性を示してくれる

 時には自分に代わって

       自分の思いや構想を社員にうまく伝えたり

            社員や後継者を指導してくれ

                いざという時には社長の代行ができる

 どうですか?このような事ができる人ならば自社の顧問になってもらいたいと思うはずです。これは私が顧問企業に提供しているサービスです。顧問ではなく、「社外取締役」という立場で関わることも多々あります。そして、このようなサービスを提供している弁護士は多くありません。総合医の分野は空いているのです。

さあ、あなたも総合医になりましょう。

  「………」

 ですよね。それができれば苦労はしません。

 私もこの道30年。ようやくできるようになったのですから。

 でも、それができる方法が2つあります。次回、3月16日にお伝えしましょう。

講師紹介

瀬本 博一

米国PWU大学院でPh.D(経営学博士号)を取得。

1957年生まれ

米国系コンサルティング会社主任コンサルタントを経て

㈱CESを設立。代表取締役。

2000年に弁護士、税理士等の全国組織「NPO法人PRENET21」を設立し、

事業再生の第一人者として中小企業の競争力UPを指導。300社にのぼる会社を優良企業に成長させた実績を持つ。

近年は弁護士事務所や税理士事務所のビジネスモデル改革を指導し、収益力UPを実現。

15社の社外取締役等も務める。

著書に「御社だけのビジネスモデルを創りなさい」「CLマネジメントの時代」「事業承継の考え方と実務」他多数。経済誌「コロンブス」にて事業再生ノウハウを連載中。
 

ビジネスモデルの神様が伝授する「儲かるしくみ」バックナンバー

講師著作の紹介

2016年3月1日  

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