・拘束時間が長い、書く時間をキープするのが大変
・静かな環境で腰を据えてやらないと論文は書けない
・一気に集中する必要がある
・論文を書くのに手が疲れる、腱鞘炎になる、手が汚れる
・合格答案と自分の答案を見比べて違いを見つけたいが、そもそも合格答案を集めるのが大変
・論文を書こうとすると気が重くなり、つい後回しにしてしまう
このような悩みはありませんか?
そこで、今回は伊藤先生に、
毎日論文を書き続けられるようになるために行っている習慣をインタビューしてみました!
<毎日論文を書き続けられる3つの習慣>
1. とりあえず、週2回×2時間机に座る
2. 息抜きの時間に勉強しない
3. 1通書けなくても1時間経ったら終わりにする
|習慣1. とりあえず、週2回×2時間机に座る
〜最初はスマホを触らず机に2時間座るだけでOK!〜
---論文を書き始められないのはなぜだと思いますか?
伊藤先生:何していいかわからない、書き方がわからないから。
マルかバツか答えるものなら1分くらいで済むけど、論文は問題文が多くて長くてめんどくさいしまとまった時間が必要。
30分書いていてもわからないと屈辱、できない自分と向き合うのがつらい。
マーク式を解くことに逃げたりもした。
答案例が少ないから、写経して身につけるしかないと思った。
泣きながら写経をした。
写経していたのが一番辛かった時期。
「目的効果基準」を書いていると、涙が出てくるくらい嫌だった。
でも、写経をすることで、文の構造がわかって、どう書くかということがわかると書けるようになってきた。
英文法みたいに、構造を理解することで、わかるようになる。
もともと文章を書いたことがなく、本を読んだことがなく、数学しかできなかったけど、今は文章が書けるようになってブログが書けるようになった。
法の文章を書けない人もいる。
ロースクールで自由に書いていいよと言われるけど、自由に書くとバツがくるから答案を出したくなくなる。
---論文を書き始めるまでのハードルを下げるにはどうしたらいいでしょうか?
伊藤先生:気合いや根性に頼ろうとすると、書き始めるまでのハードルが上がってしまう。
それよりも、まずは机に座る時間を作る、最低でも週2日、2時間論文を書く時間を確保することからスタートする。
書き始めるまでのハードルを下げることが何より重要。
---ハードルを下げることはなぜいいのでしょうか?
伊藤先生:ハードルを下げることで、自分の間違いに気づき修正することができる。
整体みたいに、歪んだまま、意識しないとまがっていく。
人から見られることで間違っているとわかる。
数値化することで次にやることが見えてくる。
---インプットに自信がないから書き始められないという人もいますが、そういった人にアドバイスするとしたら?
伊藤先生:インプットに自信がつく日は来ない。
アウトプットしながらインプットする。
書くということはバツをつけること。
バツをつけて間違いを正せる人になる、価値観を変える。
|習慣2. 息抜きの時間に勉強しない
〜自分が一番ラクにできる時間を選ぼう!〜
---先生はどのように論文を書く時間を作っていましたか?
伊藤先生:土曜日と日曜日の午前中〜お昼ごろに1通、平日の夜や講義後の時間に1通、論文を書いていた。
あらかじめ何曜日にするか何時〜何時にするか予定を決めるといい。
1時間で論文を書き終えてもう1時間で復習する方法もあるけど、できれば復習は移動中の電車の中や空き時間を使ってする方がベスト。
|習慣3. 1通書けなくても1時間経ったら終わりにする
〜1通書き終わらなくても焦らない!〜
---決めた時間に論文を書けなかった場合はどうしたらいいでしょうか?
伊藤先生:決めた時間にできなかったとしても気にせず、次の予定を立てて次にフォーカスするようにする。
---論文を書く時間帯はいつがいいでしょうか?
伊藤先生:本当は論文試験と同じ時間に論文を書く時間をとった方がいいと言われているけど、今はとにかくルーティン化することが大事。
いつも夜9時ごろにyoutubeライブをしていて、その時間帯は自分がやろうと決めたことに集中できる時間をとるようにしている。
夜型と朝型の人がいると言われていて、それぞれの生活スタイルがあると思うけど、自分がやりやすい時間を選べばいい。
---試験と同じ環境にするために、時間を計る以外にしていたことはありますか?
伊藤先生:直前期は、起きる時間から寝る時間まで試験と同じにした。
食べるものもお腹をこわす体質だから試験当日と同じにした。
でも、時間を計ることが本当に大事。
---論文を書くとき時間を何で計っていましたか?
伊藤先生:100均で買ってきたストップウォッチ。
音がうるさかったから、音が鳴らないようにして使っていた。
---どうしても一人で習慣づけられない人は?
伊藤先生:ゼミを組んで、とにかく誰かに報告する、強制的に書かなくてはいけない環境を作る。
曜日を固定して何時〜何時までやるか決める、欠席の場合は次回の予定をしっかり決めて事前に連絡するようにする。
予定を立てること、長期的に目標を決めることは、実務家(弁護士)になっても同様に大切。
---長期的に目標を決めているということですが、どのくらい先まで決めていますか?
伊藤先生:何年にロースクールに行くか、そのために何をするかは決めていた、それぐらいかな。
計画通りにできない人だから。
---モチベーションを維持するためにしていたことはありますか?
伊藤先生:自分が弁護士になった姿を想像していた。
モチベーションを上げるために、プラチナカードやブラックカードを見たり、弁護士に会ったりした。
弁護士にすすむ理由は、お金とかプライドとか......。
弁護士になった姿を想像することで、自己顕示欲が満たされて、「俺ってすごい!」と思えるようにしていた。
あとは、「嫉妬」を使った。
同じ年なのに合格している人に嫉妬して、負けたくないと思った。
でも、合格している人も頭がいいわけではなくて、努力しているんだということがわかって、自分の努力が足りないんだと思い知らされた。
受かった人の真似をしたり、受かった人に答案を見てもらったりした。
---ゼミを組む人がいない場合は?
伊藤先生:個別指導(マネージメントオプション)の選択肢もある。
講義とは別に追加でお金を払って、予備校に管理してもらう、講師にみてもらうことで、効果的に論文対策ができる。
---論文は書くスピードが早ければ早いほど有利と聞きますが、文字を早くきれいに書く方法はありますか?
伊藤先生:くずし字、くずしても読める字を書くこと。
丁寧に書くのではなく、草書体みたいな感じ。
それから、ペン習字はすごく効いた。
早く書けるようにするには、答案の文章のパターンを知ることも大事。
「しかし、また、したがって、さらに、加えて......」のように、接続詞をルール化してパターンを作っておくことで悩まないようにできる。
---論文を書く時にペンは何を使っていましたか?万年筆でしたか?ボールペンでしたか?
伊藤先生:エナージェルを使ってた。エナージェルはマーカーで消えない、にじまないからいい。
サラサとエナージェルで好みが分かれるけど、筆圧が濃いめの自分にはエナージェルの方が合っていた。
万年筆は、文系で、かっこよく書きたい人が使っていると思う。
いきなり過去問を解くのは大変、時間内に過去問の答案が書けない、そんな時は......
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