【合格者インタビュー】約2ヶ月で憲法論文E→A評価!諦めることで無駄を排除し予備試験論文突破
▼Nさん 20台後半 女性 東京都杉並区在住 社会人
▼Nさん 20台後半 女性 東京都杉並区在住 社会人
・学習時間:平日朝夜で3~5時間程度/休日3~8時間程度(趣味:ゲーム)
・予備試験2回目での合格
・令和4年論文成績C~F(憲法はE)
→令和5年論文成績:憲法A/行政法A/民法C/商法A/民事訴訟法C/刑法A/刑事訴訟法B/知的財産法C/実務基礎C
※憲法は令和5年短答試験後から論文対策を始めA評価を獲得。
○簡単な学習歴・受験歴
・令和3年1月頃から勉強を開始
・令和4年に初受験→短答ギリギリ合格→約2ヶ月で論文対策するも不合格。論文試験後は不合格を確信していたためすぐに論文対策を開始する。
※1年間の論文対策計画を立て、憲法論文は短答前後まで諦めることを決意。
○憲法論文を諦めるという決意
Q:まず令和4年論文試験後のことを教えてください。
論文が突破できないことは受験前からわかっていたので、論文試験後はネットに転がっている合格体験の論文対策の記事を読み漁りました。
当時、どうしても公法系や選択科目で点数が獲れる気がしなかったので、先に実務基礎を含む民事系・刑事系の7科目の論文対策をし、その進捗次第で「行政法>知的財産法>憲法」の優先度で対策をするという合格体験を真似ることにしました。
ただ、計画を立てると憲法はどうやっても7月以降になるだろうなという見立てでした。半ば諦めてましたね。
合格体験の記事から短期合格者の試験への向き合い方を考えると、彼ら・彼女らの法律知識ってなにか特別なものがあるわけではなく、やはり①問いに気付くこと、②それを表現すること、③①②の反射神経に特化して訓練されてたんだなと自分なりに分析しました。
そこで民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法は、まず予備試験の過去問演習、それと1つの演習書あるいは問題演習講座を繰り返すという方法を採用しました。仕事で時間が限られていたため、同じ問題を何度も繰り返し反射神経を鍛えるという方法です。問題を解いて起案する→再現答案・参考答案の書き方を真似て表現や書く順番をストックするということを繰り返しました。
令和4年7月から論文試験までの約2ヶ月ですでに論証を暗記しており、あとは論文への慣れ、書き方の訓練だと思っていたのでそれに特化しようと考えていました。
実務基礎も薄めの基本書と予備試験過去問で同じようなことしかしていません。
短答はせっかく合格したのに忘れるのが勿体なかったので、毎日朝2時間程度で復習するか過去問を解くかをしていました。なので短答直前の追い込みはほぼしていません。
ちなみに憲法ですが、統治の条文以外は短答・論文共通で判例の判旨・百選解説の読み込みしかしていなかったと思います。短答知識=論文知識くらいのイメージです。
Q:行政法と選択科目の論文対策はいつ頃から始めたのですか?
民事・刑事を一通り回し尽くしたのが令和5年3月末だったので、ちょうど4月頃からだったと思います。
行政法は先述の合格体験では過去問をやれって記載があったので予備試験・本試験どちらも解きました。これと論証を覚えることくらいしかしていません。起案もせず、出題された条文を追っかけて初見の条文でも読み慣れることを意識していました。
知的財産法については、予備に導入されて2年目(でしたっけ?)だったので、そんなに力を入れてもどうせみんなできないから薄い基本書の知識・重要条文・論証だけ覚え、本試験の過去問から出題されそうな論点を押さえるという簡易的な方法で対策していました。
繰り返しになりますが憲法を含めたこの3科目については自分にまったく期待していませんでした。
Q:憲法は本当に諦めてたんですね。
そうですね。当時はDかEでいいや、Fじゃなきゃいいやくらいでした。
○論文試験前2ヶ月で気付いた憲法で点が獲れる感覚
Q:それでは憲法の学習について教えてください。
合格体験記事に過去問だけやって憲法A評価の人のインタビューがあったんですよ。それによれば過去問だけ繰り返し解いたとのことだったので、「本当かな」と思いながらもそれっぽい答案さえ書ければ良いからもうそれしかやらないと考えて実践しました。
短答前に問題文と答案を揃えておいて、短答が終わったその日から着手しました。
まず、書き方のストックとかなかったので過去問の問題文を読んで何を書くかを簡単にメモします。これが答案構成にあたります。
次に市販の合格者再現答案集で論文順位が高い人あるいは自分の構成に近い人の答案をいくつかピックアップ、構成からどうやって書くのかをチェック、うまい言い回しをチェック、これらを自分のストックとしてまとめました。
これを各年度大体4〜6通集めましたね。
私、紙派だったので印刷してメモ帳みたいにして、移動時間とか仕事の昼休みとかも常に読めるようにしました。問題提起の仕方、権利の保障範囲の論じ方、違憲審査への持っていき方とかをマーカーの色を変えてここからここまで~みたいな感じで答案のフレームワークを常に妄想できるようにしていました。
これを過去12年分、短答直後の2週間でやり切りました。7月末には12年分揃っていたと思います。
覚えるというより作業に近かったので、2回の土日で3問ずつ、平日10日で6問、合計12問だったと思います。
Q:8月以降は何をされたんですか?
8月前半は問題文を読む→答案のフレームワークや言い回しを頭の中で反芻・妄想→別の答案も同じように反芻・妄想みたいなことを平日毎日繰り返していました。
とにかく、それっぽい答案が書ければいいの精神で頭の中で繰り返していました。
土日やお盆休暇はさすがに他の科目の論文準備もやりましたが、平日は本当に憲法しかしてませんでした。
Q:反芻・妄想というのは答案を覚えるイメージですか?
覚えるというより流れを掴むイメージです。再現答案ってやや脚色されてるって思っていて、絶対に本番でこんなの書けないと個人的には思っています。
参考にすべきは答案の流れだと思っていたので、それだけ意識して話言葉でいいから頭の中で自分に語りかけるように主張・反論・私見を繰り返していました。自分で自分に問題解説をする感じですかね。
これを常に繰り返しているとある感覚が芽生えてきたんです。
感覚なので言葉にするのが難しいですが、事実から憲法論に引き上げるテクニック・レパートリーが見えてきたことです。
Q:相場観みたいなものですか?
それに近いものなのかもしれません。
憲法って同じ問題でも人によって構成や重視する事実が微妙に異なるので、この方法を取ることで1つの問題から憲法論に引き上げる複数の方法を学ぶことができたんだと思います。こういう使い方もできる、こういう主張の仕方もできるっていうレパートリーが自分の中でできてきたんだと思います。
お盆開け頃にそれに気付いて、これはいけるかもと思いました。
当初はそれっぽい答案を書くだけのつもりの対策が、8月末には問題文から憲法の主張を構成する方法の土台になっていました。
よく合格者が過去問の重要性を説いていますが、その意味がちょっとわかった気がします。
再現答案なので他人の思考ではあるものの、同じ問題を多角的に捉えることを繰り返したことで結果的に自分で考える力が養われてたんじゃないかなと今となっては思います。
加えて、出題パターンって言っていいかわかりませんが、問題文から試験委員の問題意識がどこにあるのかを発見できるような感覚も出てきました。
これも感覚的ではありますが、過去問も横断的にやると年度相互に理解が深まるのではないかと思います。
Q:結果的に憲法A評価をもらえたということですね。
変な問題じゃなかったというのも大きかったと思います。
予備試験憲法ってたまにそれは出さないだろうっていう論点が出てくるじゃないですか。令和4年の労働基本権とか。そういった難しい論点が来た場合の対策も考えてはいましたが、そうじゃなかったので現場で安心した記憶があります。
○過去問×判例知識だけで浮気はしない。憲法的センスを訓練で養う
Q:先ほど短答知識=論文知識とおっしゃっていましたが、知識はそれだけですか?
人権に限って言えば、憲法短答対策として勉強していた判例知識を論文にそのまま流用した感じです。なるべく長い判旨が載ってる市販の本を買って読み込み、重要なものは百選の解説を読むことだけをしていて論文もその知識をそのまま使い(?)ました。
論文特化の知識は、強いて言えば審査基準の上げ下げの枠組みのイメージだけ押さえて覚えていたくらいです。
合格できた今だからこそ言えますが、憲法論文は問題慣れが一番大事だった気がします。知識なんて一部のハイレベルの人以外はみんな似たようなものだと思うので、百選レベルで十分で、あとは提示された問題をどう憲法的に処理し表現するか、その慣れだけで評価が分かれるものだと思います。
問題文の事実から憲法論に引き上げて議論しそれをわかりやすく伝えることさえできれば、他の人が勝手に落ちていく科目なんだと思います。
私の場合、余力がなかったので過去問に絞る+判例知識だけで勝負したこと、浮気せず余計なことをしなかったことが高評価の要因だったんだと思っています。
Q:なぜ憲法論文は苦手な受験生が多いと思いますか?
これは持論ですが、私を含めて憲法の論文に苦手意識を持つ受験生が多い理由って、きっと問題のイメージがつきづらく、あらかじめどんな問題が出るかを想定できないからなんだと思います。
たとえば、刑法なら正当防衛が出る、民事訴訟法なら確認の訴えの利益が出るって明確に論点がイメージできて、それを踏まえて問題の想定をすると思うんですよ。
正当防衛だったら急迫性の認定をして、次に防衛行為の認定をしてみたいに、法律側からどうやってアプローチして問題を解き、起案していくのかが妄想できるんですよね。
個人的には「妄想アプローチ」って勝手に読んでました。
ですけど、憲法は表現の自由が出るって想定しても「で?」ってなるんですよ。
権利の保障範囲とか制約の程度とか違憲審査基準とかっていいますけど、それって刑法で言う構成要件→違法性→責任みたいな位置づけじゃないですか。
求めているのはもっと具体的な想定、妄想の材料なんですよね。もっと地に足をつけた妄想がしたいんですよ。憲法ではそれができないってのが原因なんじゃないかと思います。
法律側からのアプローチがしづらいのであれば別のアプローチが必要なのではないでしょうか。結果論ですが私の場合は反対の問題側からアプローチした、という感じです。
Q:最後に予備試験受験予定の方、特に憲法論文が苦手な方に向けて何かアドバイスがあればお願いします。
私の憲法論文対策は結構極端な例だと思っていますので、これをそのまま実践することはあまりオススメはしません。
ただ、先述のように憲法は他の科目と違って法律だけ学べばある程度答案のイメージが付くものではないと思います。その対策として論文過去問はすごく有益だなと感じましたし、やり込むと憲法での点の取り方を感じ取ることができると思います。
点の取り方を先に感じた上で勉強すると方向性も間違えないと思いますので、是非過去問をやり込んでください。
インタビューのまとめ
憲法を「もう無理だ」と諦めていた受験生が、過去問と答案分析をやり込み続けた結果、見事に憲法でA評価を獲得──そんな逆転劇をインタビューしました。
印象的だったのは、知識の多さよりも「問題慣れ」と「答案の組み立て方」が合否を分けるという気づき。憲法に苦手意識がある方でも学習法で得意科目になることがわかっていただけたのではないでしょうか。
今回のインタビューで浮き彫りになったのは、「判例知識を答案にどう組み込むか」という実践的な力の重要性です。
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