社会観念審査は、単なる「結果」のみを審査するものであり、判断の「結果」に加えて「過程」まで立ち入った審査はしないというものです。
結果のみを見る場合には、㋐重要な事実の基礎を欠く場合、㋑処分の結果が社会通念上著しく妥当性を欠く場合には違法となります。
判断過程まで見る場合には、㋐㋑に加えて、㋒考慮不尽、㋓他事考慮といった形式的考慮事項審査、㋔考慮した事項の重み付けといった実質的考慮事項審査がなされるのが原則です。それ以外にも、㋕判断過程の過誤・欠落の審査が行われることもあります。
比例原則については、結果審査とも過程審査とも結びつくものですので、これらの規範に組み込む必要はなく、独立の項目として検討をすればよいでしょう。