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2023年6月01日
フォロー 伊藤たける
弁護士/基本憲法Ⅰの共著者
実質的当事者訴訟と無名抗告訴訟の違いについて。 行政法の流儀の受講生です。 公的義務確認訴訟は、実質的当事者訴訟(行訴4条後段)として認められるものと、無名抗告訴訟として認められるものがあると思いますが、両者はどう異なるのでしょうか。また、区別をする実益はあるのでしょうか。
いい質問ですね。
処分の不服申し立てを目的とするものは無名抗告訴訟となり、そうでないものが当事者訴訟ですね。
君が代予防訴訟をよく読んでみるとわかると思います! (さらに読む)
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2023年5月09日
フォロー 伊藤たける
弁護士/基本憲法Ⅰの共著者
行政法の流儀基礎編裁量について ①社会観念審査と判断過程審査の考慮要素は異なるのでしょうか。私は、後者は考慮不尽等が著しいと違法、前者は著しいことが明らかだと違法とするものだと区別していました。 ②ア重大な事実の基礎を欠くか、イ社会通念上著しく妥当性を欠く場合という規範において、比例原則違反などの位置付けはどうなりますか。イの独立要素だと考えていましたが、技法本を読むと誤りのようで混乱しています。
社会観念審査は、単なる「結果」のみを審査するものであり、判断の「結果」に加えて「過程」まで立ち入った審査はしないというものです。
結果のみを見る場合には、㋐重要な事実の基礎を欠く場合、㋑処分の結果が社会通念上著しく妥当性を欠く場合には違法となります。
判断過程まで見る場合には、㋐㋑に加えて、㋒考慮不尽、㋓他事考慮といった形式的考慮事項審査、㋔考慮した事項の重み付けといった実質的考慮事項審査がなされるのが原則です。それ以外にも、㋕判断過程の過誤・欠落の審査が行われることもあります。

比例原則については、結果審査とも過程審査とも結びつくものですので、これらの規範に組み込む必要はなく、独立の項目として検討をすればよいでしょう。 (さらに読む)
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2023年5月09日
フォロー 伊藤たける
弁護士/基本憲法Ⅰの共著者
以前、たける先生に既得権について質問させてもらった本試験受験生です。 平成29年度予備試験(農産物の廃棄条例)について質問があります。 生産量を調節するといった法令が存在しない中で、事後的に、廃棄を命ずる条例を策定した事例なので、国有農地売払特措法事件の射程が及ぶ既得権侵害の類型だと考えました。しかし出題趣旨は、森林法事件と証券取引法事件を引用しているので、本問は内容形成の事例なのでしょうか。
この問題は、私も悩ましいと考えています。ただ、これから栽培する物については内容形成であり、既に栽培したものを廃棄するわけではないのではないかとの善意解釈もできますよね。 (さらに読む)
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2023年3月29日
フォロー 伊藤たける
弁護士/基本憲法Ⅰの共著者
流儀の受講者です。①先生は、被侵害利益の内容等を、保護要件の補充的な考慮要素として位置付けられています。一方、基本行政法(3版327頁以下)では、被侵害利益の内容等を、「個別保護要件」との名の下で、独立の必要条件として位置付けており、混乱しております。どちらを是とすべきでしょうか。又②公益の中に吸収解消させるに止めないことと個々人の個別的利益として保護すべきことは、分けて当てはめるべきでしょうか。
①被侵害利益の内容等は、保護要件でも個別的保護要件でも問題となり得るところ、とりわけ個別的保護要件で用いるケースが多いと思います。
②は個別的保護要件の当てはめの規範ですので、区別するというよりは、その中で被侵害利益の内容等を当てはめることになります。 (さらに読む)
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