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まずは、4S論パタ講義を受講して、条文や思考プロセスに慣れていきましょう。論パタ講義で習う事項は、各科目の幹となる重要事項ですので、ここをしっかりと押さえることが論文だけでなく短答にも活きてきます。
論パタの受講に際しては、できる限り思考プロセスを意識して取り組みましょう。要するに、「問題文をどのように読み、どんな風に頭を働かせれば書くことを正しく思いつけるか」を意識して、講義を受講してみて下さい。この思考プロセスを意識して問題を解くことで、知識に加えて思考力が育っていきます。
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短答対策としては、論パタ講義の受講が終わった科目から、短答過去問に進むのがベストです。ここでは、短答過去問を1問目から順番に解くよりも、正答率の高い問題(正答率60%以上)から解いてみて下さい。
短答過去問の中には、基本事項を素直に聞いてくる基礎的な問題と、やや細かいプロパー知識等を問う難しい問題があります。そのため、まずは正答率の高い問題(≒基本事項を素直に聞いてくる基礎的な問題)に絞って演習してください。
法律の学習はメリハリが重要であり、先に基本事項に絞って演習と記憶を積むことが重要です。基本事項をある程度習得できれば、短答用のプロパー知識を増やすのは難しくありません。
そのため、4S基礎講座を利用した短答対策としては、まずは論パタ講義を受講してその科目の考え方に慣れ親しんでいただき、受講が終わった科目から短答過去問に進んで、正答率の高い問題→低い問題の順番で過去問を解いていくのがおススメです。
以上をまとめると・・・
1.カリキュラムの進め方としては、最初に論パタ講義を受講して、科目ごとの考え方に慣れていきましょう。ここで習う事項は重要基本事項となりますので、まずは論パタの掲載問題を解けるようになることを目指します。受講に当たっては、思考プロセスをできる限り意識して臨んでください。
科目の受講順序としては、特にこだわりがなければ、刑法から入るのが比較的オススメです。刑法は処理手順が安定しており、他科目よりもイメージが持ちやすいからです。その後は、可能であれば民法に進みましょう。民法は深くて広い法分野なので、早めに着手できると後がラクになります。他方、もし民法がキツそうであれば、刑訴法に進んでください。
2.上記の論パタ受講と並行して、受講の終わった科目から短答過去問に入ります。上記で述べたように、正答率の高い問題だけを拾って、2~3回繰り返し解きましょう。短答対策はパワープレイという側面があり、短答過去問をできる限り全年度解いて、正解率を100%に上げていく作業が必須です。他方、メリハリが破綻すると知識の海に溺れます。
そこで、まずは正答率の高い問題だけを解いて、基礎的な知識や考え方を集中的に習得します。1度正解できた問題は、次回以降は解かず、間違えた問題だけを解きましょう。基礎的な問題がひと通り正解できたら(正解率7~8割前後でよいです)、正答率の低い問題を拾って解き、プロパー知識などを習得していきましょう。
これを繰り返して、短答過去問の正解率を100%まで上げていきます。
3.そして、短答過去問をひと通り解き終わったら、条解講義を受講して下さい。ここでは、条文単位で知識をまとめていきます。短答過去問がある程度頭に入っている状態で受講することで、知識を点から線につなげることができます。
そのうえで余裕があれば、条解テキストや基本書の類いを通読できると完璧です。テキスト通読では、問題演習で培った知識や考え方をつなげることができます。他方、通読はある程度の問題演習をした状態で行わないと効果が減少します。そのため、ひと通り問題演習をした状態で余裕があれば、テキスト通読で知識や考え方を整理するとさらに効果的です。