3度の不合格から逆転！1000番台アップを掴んだ社会人の軌跡

令和6年度司法試験試験 合格｜ペンネーム 社会人合格者様

大学卒業後、就職しましたが、長時間労働やパワハラを目の当たりにし、職場問題の根本的な解決には弁護士になるしかないと一念発起。
当時の職場の近くには、働きながら通える夜間ロースクールがなかったため、引っ越しを決意しました。まずは、ロースクールに通いやすい職場に転職。その後、ロースクールにも合格し、フルタイムで働きながら、司法試験の勉強を始めました。

ロースクール入学と同時期に、大手予備校の入門講座を受講しました。合格実績が豊富だったことから選びましたが、講義時間が長く内容を消化しきれないこともあり、途中から苦手科目に絞る形になりました。
ロースクール1～2年目は予備校の講座と、ロースクールの授業を中心に学習しましたが、授業との両立が難しく、3年目には単位が取れず留年。
この間、他の予備校の論文講座も受講しました。
それらの講座もコンパクトでわかりやすかったものの、論文の実践力を高めるまでには至りませんでした。
また、自分で選んだ道ではありましたが、ロースクールとフルタイム勤務の両立はとても大変でした。

ロースクール修了後、司法試験を受験しました。
1年目。ある程度の手応えを感じたものの、結果は約2000位で不合格。
2年目。予備校の答練と講座を受け対策を行いましたが、結果は再び2000位台。
3年目。迷走期に突入。基礎が足りないのではないかと感じ、新しく入門講座を受け直しましたが、結果は2000位台。不合格が続く中で、自分に何が足りていないのかがわからなくなり、惰性で勉強をしていた気がします。教材も、基礎が足りないのではないかと思い入門講座に手を出したり、完全に受け身で学習をしていたので、余計に悪い方向へ進んでいた時期だと思います。

この間、結婚や子供の誕生といったライフスタイルが変化しました。落ち続けたことで、精神的にも厳しい状況になりました。

4年目には、友人の勧めでBEXAのロープラ講座を受講しました。この講座が私にとってのターニングポイントとなりました。
趣旨規範本では論証が断片的になりがちでしたが、ロープラの答案例を通じて、論理の流れを学び、条文ごとの適用方法を丁寧に考える意識を持つようになりました。答案例がついているため、演習に非常に適した講座だったと思います。
この時期、ロープラで繰り返し演習することで、受け身の学習から自発的な学習へと切り替わり、自分のペースで学べるようになりました。

また、同じ時期に個別指導を受講しました。この個別指導を通じて、自分の苦手分野や傾向を客観的に認識できるようになりました。特に私は民事系の書き方に問題があると指摘され、それを修正しました。それまで、自分の実力や課題を正確に把握できていなかったため、個別指導は非常に役立ちました。もっと早く自分の課題を理解していれば、合格も早かったのではないかと思います。

この頃は、スキマ時間を積極的に活用していました。お風呂で学習したり、トイレには苦手な論証を貼ったり、通勤電車では「短答過去問パーフェクト」のアプリを利用していました。
論証も、ただ線を引いて覚えるだけではなく、結局は実際に書くことが大事だと思います。答案に書いて、きちんと覚えているものを確実に吐き出せるか。自分が覚えている知識を、正確に答案に反映できるかどうかが大切だと思います。

この時期は、これまでの4年間で最も多く答案を書いた時期でした。本当に「息をするように」勉強していたと感じます。
それまでの受け身的な学習から自発的な学習に変化したことが、合格の大きな転機でした。
また、ロープラでの演習を重ねた結果、実践的なアウトプットができるようになり、ようやく合格への手応えを実感しました。

4回目の試験は、これまでとは全く異なり、手応えがありました。目の前の問題をただ処理するだけだという感覚でした。
すらすら手が動く感覚。これは合格した年にしか感じない感覚でした。
結果は司法試験合格。それまでの試験とは違い、納得の結果でした。

まずは「諦めないこと」「停滞していても、必ずどこかでできるようになる」
諦めず学習を続ければ、あるとき開眼する時期がきます。不合格が続くと周囲から色々言われますが、合格を信じて淡々と学習を続けましょう。基礎を固めつつ、演習を重視することで合格に繋がります。