ご質問ありがとうございます。
これは、売買契約の際に面積などを明示していることから、建築のためには200平方メートル通りの土地が欲しいというメッセージ(動機)が暗示されていると考え、黙示といえるのです。
黙示という言葉のニュアンスは、「はっきりと述べられていないが、態度や雰囲気・言動などからそれなりに読み取れる」というものです。本問では、契約の際に面積が200平方メートルと示されており、ここから契約に当たって面積が重要だということが読み取れます。
そして、面積が足りなかったことで予定していた建物の建築ができなかったことから、200平方メートルという面積が重要だったにもかかわらずその点にミスがあるので、この契約においては面積が重要だったことが分かります。
つまりこの契約では、面積が200平方メートルと示されていたことから、はっきりと当事者で述べられていないものの、契約に当たって面積が重要であり、建築のためには規定された面積通りの土地が欲しいという動機がそれなりに読み取れるのです。
そのため、面積自体が示されていた以上は、「建築のために規定面積通りの土地が必須である」という動機が匂わされていたといえ、その後に建築ができなかったことから、面積が契約の基礎として黙示されており、建築のために200平方メートルの土地を確実に得たいという動機が黙示されていたと考えられます。