ご質問ありがとうございます。
これについては、①法律知識がまだ脳に定着しきれていない、②目の前の事案と検討すべき法律構成を結び付ける回路が弱い、③答案を書くための司法試験的な語彙や文体が弱い、といった理由が考えられます。
まず①としては、単にその法律知識を知っているだけでなく、その知識をしっかりと理解し正確に記憶しておく必要があります。知識がうろ覚えですと、そもそも知識を出力できないので、テキストを熟読したり問題集を何度も解くなどして、知識を単に知っている状態から正確に理解・記憶しておく状態に持っていく必要があるのです。
次に②としては、知識自体はそれなりに定着しているものの、基本的な論文問題の解法を理解して頭に刷り込みきれていないので、目の前の事案と法律知識を結び付ける回路が弱いという点が挙げられます。
これについては、中村先生の4S論パタなどに掲載されている基礎的な論文問題を何度も考えながら解いて処理手順を押さえつつ、「この事案ならこんな条文や解釈論が問題になる」というパターンを押さえることでこの回路を鍛えることができます。
最後に③については、答案を書き慣れておらず、筆が進まないという点が挙げられます。司法試験系の論文では、日常生活で使う言葉とは異なるアルゴリズムで独特の日本語を書いていくので、ある程度答案を書き慣れていないと筆が進まなくなります。
これについては、司法・予備論文の上位合格者の再現答案を写経・熟読するのが一手です。上位合格者の答案であれば、司法試験的な語彙・文体が簡潔明瞭に書かれているので、これを写経・熟読することによって、論文特有のアルゴリズム・日本語スタイルを身につけられます。
以上の3点を意識して、質問者さんの弱点・課題がどこにあるのかを自分なりに考えて対策を打てば、必ず合格答案が書けるようになります。大変かと思いますが、頑張ってください。