ご質問ありがとうございます。
択一の勉強方法としては、以前の回答と一部重複しますが、以下の①~④の順序で進めてみて下さい。
①まずは論文対策で論文用の基本問題を解き、その科目の幹となる知識を学ぶ。
②論文と並行して短答過去問のうち、正答率の高い問題(上3法なら60%以上・下4法 なら50%以上)だけを集中的に解く。
③正答率の高い短答過去問をある程度解けるようになったら、正答率の低い短答過去問を 解いてみる。
④ある程度アウトプットが終わったら、テキストを通読する。
①について
択一の勉強は極めて地味で泥臭いので、いきなり択一をやると挫折のリスクがあります。また、論文対策で論文用の重要条文や解釈論の知識を仕入れてから択一を解いた方が、進めやすいと感じる場合が多いです。
そこでまずは、論文対策で基本的な論文問題集(短文事例問題集と呼ばれることが多いです)を2~3回ほどざっくり解いて、その科目の幹となる基本事項を頭に入れます。
②について
上記①の論文対策で、基本事項が何となく頭に入ったら、いよいよ択一の過去問を解いていきます。ここでは、全部の過去問を1問目からべたっとやるのではなく、正答率の高い問題だけを拾って集中的に解いてください。
法律の学習はメリハリが重要であり、先に重要基本事項を集中的に取り組まないと、短答プロパーの知識について習得しにくく、択一の点数が伸び悩むのです。そこで、択一の過去問のうち、正答率が高い問題だけをピックアップして何度も解いてみましょう。これにより、重要基本事項を集中的に学ぶことができます。
ちなみに正答率ですが、早稲田経営出版の短答過去問集であれば、問題頁のところに正答率が☆マークで記載されているので、使いやすいです。
③について
上記②で、正答率の高い過去問を8割以上正解できるようになったら、正答率の低い過去問を解いていきます。これらの過去問は、短答プロパー用のやや細かい知識を問う問題が多いので、①②で重要基本事項を習得した後で解いた方が取り組みやすいのです。
④について
ある程度③まで終えたら、テキストを通読します。テキストは予備校教材でも基本書でも何でも構いません。ここでは、通読によってアウトプットした知識を点から線につなげます。論文・短答ともに、色々な知識が問われるので、定期的に通読をするという総復習によって、法律知識をつなげる必要があるのです。
通読の際は、必ず六法を手元において、テキストに条文が出てくるたびに条文を引いてください。これは①~③でも同様ですが、常に条文を引いて問題演習を通読を行うよう心掛けて下さい。試験本番で役立つのは、条文とリンクした法律知識であり、条文を離れて丸暗記した知識はポツコンと変わらないからです。
以上のように、①~④の順序で勉強を進めてみて下さい。
最終的には、全短答過去問を繰り返し解いて、1問単位で正答率100%まで上げていきましょう。