自分は会社法が苦手で、それは多分...手続とかよくわかんないし、利害関係や、人物や機関の特徴をイメージできていないからだと思うんです。どうやったら、イメージできるようになりますか?
判例を読んだり、事例演習をすることでイメージが掴めるようになるはずです!
これについては、①会社法の条文の全体像を把握する、②論文問題の典型事案を条文を引きながら解いて、事案と条文・解釈論の対応関係を理解して押さえていくことで解決できると思います。
まず①については、会社法の条文は、会社の一生を意識したものになっています。
最初に総論から始まり、会社が誕生する設立→会社の所有者の地位たる株式・オプションとして新株予約権→会社を操縦するパイロットたる機関(会社がエヴァンゲリオンで、機関はシンジ君やレイちゃんというイメージ)→会社の血液ともいえるお金に関する計算等→会社の終焉に関わる事情譲渡や解散という、会社の一生を意識した条文構造になっているのです。そしてさらに、持分会社・組織再編・訴訟関係と続きます。
このように、会社の一生を意識して条文を把握していくと、目の前の問題が会社の一生の中でどこをやっているのかが意識できるので、イメージを持ちやすくなります。
より具体的な方法としては、質問者さんの使用している論文問題集をまずはざっくり問題と解説・答案例を読み、その中で何度も出てくる条文(423条・429条・831条など)の条文番号を紙にメモしておき、それらの条文を何度か引いてみて下さい。
会社法の場合は、論文問題で何度も出てくる条文の位置や番号を優先的に押さえておくと、そこを起点にして条文の全体像が徐々に分かるようになり、問題を解く際のイメージが持てるようになります。
次に②については、①と重複しますが、お手持ちの論文問題集をまずは繰り返し解いて、事案と条文・解釈論の対応関係をストックしていきましょう。
会社法の論文問題では、ある程度出題パターンが決まっている面があるので、まずは論文問題集に掲載されている問題を繰り返し解いてみて、典型事案と条文・解釈論の対応関係をセットで押さえましょう。
その際には、面倒くさがらずに登場人物や時系列の図を書いてみたり、条文を逐一引いて文言をチェックするという動作を採ってみて下さい。
以上のように、論文用の重要条文を起点にして会社法の条文構造を全体を捉えること、典型事案における条文・解釈論の対応関係を理解して頭に刷り込むことを意識して学習をしてみて下さい。