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下記の通り、回答いたします。
まず、在学中受験が可能になることから、令和5年度の司法試験では競争率が上がる可能性が高いです。そのため、今以上にしっかりと試験対策を行うことが重要です。
とはいうものの、何か特別な対策が必要になるという話ではありません。
やることはシンプルであり、①基礎的な論文問題集を使って、基本問題の解法を理解して頭に刷り込んでいくこと、②論文過去問を起案して重要基本事項をブラッシュアップしながら、過去問独特の難しさに食らいつける胆力をつけること、③短答過去問の正答率を100%にまで上げて、本番で短答は8割以上取れるようにすることを目標にすべきです。
まず①については、基礎的な論文問題の解法を頭に刷り込んでいるかどうかが、本番では合否を分けることが多いです。司法試験本番では、基本事項(どの基本書や予備校テキストにも概ね共通して掲載されており、事前準備可能な事項)と誰も知らないような発展問題が出ます。合格に必要なのは、基本問題で正解を書き切り、発展問題は条文や三段論法を駆使してあり得なくはない解答筋を出すことです。
この際に、基礎的な論文問題の解法の刷り込みが足りないと、本番で基本問題を得点できず、合格がおぼつきません。逆にきちんと刷り込んでいれば、基本問題では確信をもって得点でき、発展問題も自分なりに考えて対処可能なのです。
次に②については、論文試験のアウトプットの負担が非常に大きいことから、本試験問題を読み慣れているか・答案を書きなれているかが、思いのほか重要です。そのため、過去問を時間を測って検討し、答案までフルスケールで書くことで、理解を深めたり答案を書くことへの抵抗を減らしたりしていくことが重要です。
また、③については、とくにボーダーライン上で死活問題となります。司法試験では短答の点数も最終合否判定に使われるので、短答で1点でも多くとった方が有利です。
特に、論文の成績が1400~1500番台だったが、短答の点数が良くなかったのであと一歩で涙を呑んだ方が毎年一定数います。逆に、論文で大きなミスをしたが短答で140~150点ほど取れたので、そのまま逃げ切って合格という人も毎年一定数います。
そのため、短答対策をしっかり行い、8割前後まで得点できるようにしておくべきです。
以上のように、①基礎的な論文問題の解法を網羅的かつ正確に理解して頭に刷り込む、②過去問をできる限り起案して理解と筆力を高める、③短答も全過去問を潰して8割前後得点できるようにするという対策を取れば、合格できます。頑張ってください。