4Sメソッドは、現場思考問題との相性が良いです。
まず4Sでは、これまで判例・論点単位で半ば丸暗記的に説明されてきた問題の解き方について、条文を使った思考過程を重視して説明していきます。
そのため、4S論パタ講義を受講して条文・思考過程を学んでいただき、復習で自力で条文を引きながら問題を解くことで、普遍的な法的思考力が育成されます。
この普遍的な法的思考力が、まさに現場思考型の問題で威力を発揮します。
現場思考型の問題では、受験生が見たこともない事案に対し、何とか当事者のニーズや法的問題点を捉えて、使えそうな条文を探し、必要に応じて条文を解釈して規範を定立し、様々な事実を豊富に摘示・評価して妥当な結論を導くという、まさに修習・実務で問われる力を試してきます。
このような問題に対しては、闇雲に判例や論点を暗記するという形で学習してしまうと、目の前の条文や事実に目を向けられず、闇雲にあることないこと書き散らかした答案を書いてしまい、試験委員の先生方からバツを食らうだけになってしまうのです。
しかし4Sであれば、条文・思考過程を重視して問題にアプローチしていくので、判例・論点のアテのない丸暗記に陥ることなく、上記で述べた修習・実務で問われる力(現場思考型問題で合格点をとれる力)を育成することができるのです。
また、合格に必要な判例・論点の知識も、問題を解きながら身につけていくので、事案に即した使える知識として習得可能です。
そして実は、従来型の判例・論点単位で半ば丸暗記的に説明されてきた問題の解き方では、典型問題すら満足に解けない場合が多いのです。
なぜなら、従来型の解き方は、条文に紐づかない丸暗記的な側面が強いので、少しでも本番でド忘れしたら手も足も出なくなり、また少しでもひねられた出題をされると、脳みそがフリーズしてしまうおそれがあるからです。
しかし4Sであれば、既知の論点・判例等については、条文や思考過程と紐付けた形で体得できるので、本試験で既知の事項が問われた場合は、確信を持って基本事項で書き勝てることができます。そして、現場思考型の問題が出たときも、4Sで培った法的思考力を使えば、完全解は書けずともあり得なくはない解答筋を立てられるので、相対評価で勝つことができます。
現場思考型の難しい問題は、完全な正解筋を書けなくとも、自身の知識や思考力を総動員してあり得なくはない筋を条文・法的三段論法に則って論じられれば、十分な合格点が取れます。そのため、4Sで法律の使い方を学んでいただくことで、現場思考型の問題でも十分に対応できるようになります。