答案構成の仕方や在り方は人それぞれで個性もあるものですが、一般的には完璧に答案を決めるというよりはフレームを構成して細部は答案を書きながら詰めていく受験生がおおいように思います。大筋の方向性や論述の流れ、論点の把握、分量配分といった骨格部分を作成していたり、重要な事実をメモしたりすることが多いのではないでしょうか。答案構成の段階で答案を完全に決めることができるのは相当レベルが高い受験生で、ほとんどの場合そこまで正確な答案構成ができなくても合格することができます。実際の事件等でも答案や起案を書く過程で新たな事実を発見したり事実の持つ意味や、事実相互間の関連性に気づいたり、総合評価が変わることはよくあります。もちろん、それによって結論が変わることもあります。その意味で、よほどの実力がない限りは答案構成時点で答案をあまり固めすぎてしまうと、かえって硬直的になってしまったり、強引な事実認定をしたり、妥当でない結論になってしまうというリスクがあるでしょう。