ご質問をいただきありがとうございます。
以下、講師からの回答をお伝えします。
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改正時に、「契約をした目的を達することができないという程度に至らなくても、解除の余地を認める」見地から「軽微性」要件が設けられたと言う経緯がある。
しかし、実際には、軽微か否かの判断をする際に、契約目的の達成如何は重要な考慮要素になるとされている。
実質的には、「軽微とは言えない」場合は、「契約目的を達成できない」となるのが普通でしょう。両者の間には観念上の差異はあっても、実際の場面において明確な違いがあるわけではない。
<200馬力のエンジンなので購入したが、150馬力しか出ない場合>
①150馬力では、当初の使用目的を達成できないというときには、軽微でもないし、契約目的も達成できないとなる。
②150馬力でも当初の使用には耐えそうだと言う場合は、少なくとも542条の無催告解除はできない(目的達成可能だから)。しかし、相当期間の催告後の時点において、軽微とは言えない(当事者の意思や社会通念に照らした場合に、200馬力に対して150馬力ではレベルが違い過ぎる等と言う場合)は541条の解除は可能となる、という処理があり得る。
契約目的自体は達成できても解除を認めるべきではないか、という事情があるときに、軽微とは言えないから催告解除の可能性を残した、という意味合いですね。