BEXA講師/吉野勲
明治大学法学部次席卒業。慶應義塾大学法科大学院既習コース首席合格。
2008年低合格率の司法試験を突破後、伊藤塾で司法試験の受験指導を行う。論文問題等の制作に関与し、本試験問題予想を見事的中させ、合格率を上げた実績を持つ。
これまで1800名が受講してきた講義の数々は「とにかく分かりやすく面白い」「講義を聞くだけでモチベーションが上がるから最後まで受けきれる!」と好評を博している。
ブログ「吉野勲の司法試験道場For Big Step」
BEXA随一の人気講師・吉野勲先生が、BEXAユーザーからの質問に分かりやすく答えてくれる、初学者必見の新シリーズ「合格への王道」。
最終回となる3回目の今回は、「司法試験に合格できる人と不合格できない人の明確な違い とは?」という質問に「勉強のモチベーションを持続させるために大切な『学ぶ楽しさ』」 という視点から、吉野先生に答えていただきました。
試験勉強のやる気が続かない…と悩んでいる方は必見です!
【目次】
司法試験の勉強を続けることは、決して楽ではありません。
時にはやる気を見失ったり、目標を追い続けることに疲れてしまったりすることもあるのではないでしょうか。
合格後の仕事や法律家としてどう活躍するかなど、目指すところが遠すぎるとモチベーションを持続しにくいので注意が必要です。
遠い目標よりも、日々の勉強から得られる「理解できた瞬間って嬉しい」「もっと知りたい、学びたい」という気持ちこそが、モチベーションの持続に高い効果をもたらします。
私の講座を受けた受講生の方から、このような言葉をいただくことがあります。
・知的好奇心をくすぐられた
・これまで知らなかった新しい視点を知った
・知識と実体験がつながり、ハッと気付かされた
単に知識量が増えたことによる満足ではなく、深い学びから得る喜びこそが、楽しく勉強を続ける大きな糧となるのです。
論証の暗記を続けたり、複雑な判例にぶつかって悩んだり…。
ずっと試験勉強をしていると、負のスパイラルに陥って法律を学ぶ意義を見失ってしまうことはありませんか?
法律学は難しい学問ではありますが、同時に、実はとても面白い学問です。
その面白さをぜひ感じてください。
理系の学問には必ず一つの正解が存在すると考えられています。
しかし、人間の営みを対象とする法律の世界では、正解は一つではありません。
なぜなら法律は、時代によって変わる社会的な背景や価値観に応じて変化するものだからです。
常識や原則と同じくらい、レアケースに目を向けることも大事。
言ってしまえば、どこまで視点を広く持ってたくさんの例外を認められるかどうかが、論点や判例を学ぶ上でとても大切なポイントとなります。
次の話は、私達の生活や考え方の変化が法律に影響を与えた一例と言えるでしょう。
〈ペットに関する例〉
例えば犬や猫などのペットには命があるのですが、法律上では「物」とみなされます。ですから、もし交通事故でペットがケガをしても、人間がケガをしたときのような損害賠償金は発生しないのが原則でした。
しかしペットを家族の一員と考える社会的背景の変化を受け、交通事故によるペットのケガでも慰謝料が認められるなど、動物に対する法律上の捉え方が変わってきています。
このように、法律と実生活はとても密接につながっているのです。
自分の暮らす実社会がそのまま学問に反映される。 その逆もまた然りで、学んだことをそのまま実生活にも生かすことができる。
これほど刺激的で楽しい学びがあるでしょうか。
法律学は、実生活にも活かせる新しい気づきにあふれています。
時代に応じて変わっていく面白さもあります。
そのような楽しい学びの体験を、受講者の方々に感じていただけたらと思っています。
ここ5~6年で、社会人の司法試験受験者が増加傾向となっています。
なかには大学で法律学の一部の講義を受けていたのみで、本格的に法律を学ぶのは初めてという初学者の方も少なくありません。
そこで私の講座では、そのような初学者の方々にいかに分かりやすく説明し、生活の中に法律があるという実感を得てもらえるかに重点を置いてきました。
例えば司法試験向けの予備校などでは、法律学の専門用語を用いて講義を行うのが一般的です。
しかしそれでは、初学者にとって「専門用語を理解する」というワンクッションが必要となり、「用語が分からないから理解しにくい」というつまづきの原因にもなりかねません。
そうならないために、私の講座では専門用語を多用しません。
用語をかみ砕き、一般的な言葉に置き換えて説明をするようにしています。
きちんとインプットして、日常ベースの言葉でアウトプットできるようにする。自分の言葉で考えられるようになって初めて、深い理解へとつながると考えるからです。
法律は自分とは無関係の事象について語るものではありません。
講座では、あえて普段通りの言葉で説明することで、自分と地続きの実社会を対象としている学問であることを感じてもらえるようにしています。
法律をより身近に感じることで、勉強への意欲はより増幅されるのです。
私は現在、司法試験の講師として15年目になりますが、ここに至るまでいくつかの講師経験を経てきました。
まず最初は大学生時代。
学習塾で、成績が一番下のクラスから最上位くらいまで、全てを受け持って教えていました。
同じ単元を教える場合でも、クラスの成績レベルによって教える内容の奥行や取り扱う事柄・量も変わってきます。
各々のクラスに合わせて理解してもらうためのノウハウの基本は、ここで身に着けました。
その後、公務員試験の講師になり、さらにそのスキルを磨くことになります。
公務員試験には幅広い分野の勉強が必要で、法律を初めて学ぶ人が受講生の大半を占めていました。
そのような中で、分かりやすい説明で理解を促すという、これまで培ってきた指導法をよりブラッシュアップしていきました。
法律を学ぶのは(ほぼ)初めてという初学者の方を、司法試験受験レベルへと導いていくには、どれだけ分かりやすく説明できるかが肝要です。
用語をかみ砕いて伝える、理解度に合わせた説明を行う、などといった私の講義のノウハウは、法律学の入り口に立つ初学者の方々に教える際にも大いに役立っているのではないかと考えています。
「勉強を続けるモチベーションを下げたくない」 「法律を学ぶ面白さをもっと実感したい」 という方は「吉野勲『王道基礎講座』」で法律学の醍醐味を感じながら学んでみませんか。
【第4期】吉野勲「王道基礎講座」
「王道基礎講座」の「基礎」は、初級・中級といった段階的な意味での基礎ではなく、学びの土台となる「基礎」のことを指しています。
法律を本格的に学ぶのは初めてという初学者の方にとてもおすすめしたい講座です。
講座では、 「この判例どう思う?」 「結論が変だと思わない?別の結論にするにはどうすればいいと思う?」 「一緒に考えてみようか」 など、受講者の方々に問いかけながら楽しく学べるように工夫しています。
まずはオンライン説明会で吉野流講座の雰囲気を感じてみてください。
「王道基礎講座」 オンライン説明会 YouTube LIVE
勉強方法で悩んでいる方は、こちらの記事も参考にご覧ください。
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【第一回】勉強法で悩んで負のループにハマらないために!合格者に不可欠な〝素直さ〟という武器
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編集・取材:石島聡子(リベルタ)
取材・文:池田真理子(リベルタ)
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2023年6月26日 吉野勲
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