司法試験租税法について

平成30年の出題を踏まえた司法試験租税法の過去問のランク付けをお願いしたいです。
2019年1月22日
選択科目 - 租税法
回答希望講師:宮崎貴博
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
宮崎貴博の回答

回答が遅れてしまい申し訳ございません。直近の業界の動向を踏まえたランク付けを公表します(私の自己判断です)

平成18年 B-ランク
[1問]
設問1 所得税法第38条第1項の取得費
設問2 租税回避行為
〔第2問〕
所得税法第183条、法人側で損金不算入(法人税法第34条)、寄附金(法人税法第37条)の検討

平成19年 Bランク
〔第1問〕
譲渡所得の該当性及び譲渡所得の課税、所得税法第64条第2項の特例の適用要件

〔第2問〕
所得税法第37条及び第45条、36条所定の収入金額,源泉徴収,法人税の課税標準となる各事業年度の所得の金額の計算構造

平成20年 Bランク
〔第1問〕
設問1 譲渡所得における取得費の取扱い
設問2 所得分類(不動産、事業、雑所得)

〔第2問〕
法人税法第22条第3項に規定する損失、貸倒れの要件、法人税法第37条に規定する寄附金

平成21年 Bランク
〔第1問〕
設問1 違法な所得の理解、事業所得の意義
設問2(1)不法な利得の収入金額の年度帰属の問題
設問2(2)所得税法第37条第1項にいう「必要経費」

〔第2問〕
設問1 退職慰労金の所得税法上の取扱い
設問2 現物支給の法人税法の処理

平成22年 B-ランク
〔第1問〕
設問1 所得税法第9条第1項第14号の学資金又は扶養義務の履行に該当するとして非課税となるのかを検討
設問2 所得税法第37条,第51条,第72条の検討

〔第2問〕
青色申告制度

平成23年 A+ランク
〔第1問〕
設問1 所得の人的帰属の判定、事業所得の意義
設問2 収入金額の計上時期(所得の年度帰属)の判定

〔第2問〕
設問1 譲渡所得,事業所得及び雑所得、必要経費、損益相殺
設問2 所得税法第9条第1項第17号の「損害賠償金」検討

平成24年 A+ランク
〔第1問〕
設問1 事業所得と一時所得の関係,一時所得と雑所得の関係、所得の年度帰属、権利確定主義
設問2 法人所得計算上損金とされる費用該当性の判断と費用の認識時期

〔第2問〕
設問1 所得税法第33条第1項及び第2項における資産分類の基礎、所得税法第59条第1項第2号、同法第40条第1項第2号の検討
設問2 個人から法人への土地の負担付贈与及び建物の低額貸付け

平成25年 Aランク
〔第1問〕
設問1、各種所得区分
〔第2問〕
設問1,必要経費と損金の概念の対比
設問2,必要経費の判断基準、家事費(及び家事関連費)の範囲,費用概念の理解
設問3,過納金及び還付加算金の課税所得該当性、非課税の損害賠償金の所得区分、必要経費該当性の判断基準

平成26年 Bランク
〔第1問〕
設問1では、所得税法第57条第1項の問題
設問2では,同法第56条の問題
設問3では、譲渡性のある資産かの問題
〔第2問〕
雑損控除制度,損金該当性及び損金算入時期の判断

平成27年 B+ランク
〔第1問〕
設問1では、各金員の退職所得(所得税法第30条第1項)該当性
〔第2問〕
源泉徴収の要否と,法人税法上の収益の帰属年度に関する原則的基準

平成28年 Aランク
〔第1問〕
設問1(1)について
所得分類が問題
設問1(2)について
設問前段(年度帰属)では所得実現の判断基準である権利確定主義
設問後段では、当該請求権の所得分類が問題になる。

設問2について
同族会社の役員の自家消費に関して
〔第2問〕
設問1について
一時所得該当性について
設問2について
取得費、含み益に対する課税について

平成29年度 Aランク
〔第1問〕
1 設問1について
収入金額の理解を問う問題
2 設問2について
退職所得の具体的適用を問う問題
設問3について
協賛金の法的性質を問う問題

〔第2問〕
設問1について
債務免除益の処理を問う問題
設問2について
損失概念の理解や条文操作を問う問題
設問3について
実現主義の理解を問う問題

平成30年度 B-ランク
〔第1問〕
損害賠償金が所得税として課税される範囲

〔第2問〕
損害賠償請求権の貸倒損失としての法人税の損金算入の可否

様々な傾向を判断し、過去のランキング付けを一部更改しました。ご参考までにお願い致します。

2019年3月14日