司法試験や予備試験など向けて勉強したくても、日中は仕事をしている方や、学生のため学校に通っている方は夜しか勉強できないかもしれません。
また、成績アップのために昼間だけでなく、夜も学習したいという方もいることでしょう。
しかし夜に勉強しようとしても眠くなってしまい、勉強がはかどらないこともありますよね。
夜間に勉強するときには、眠気対策を講じることで、効率良く司法試験の勉強が可能です。
この記事では、夜の時間を有効活用できるよう、眠気対策やBEXAで人気の講師・伊藤先生がおすすめする勉強法を紹介します。
【目次】
眠気対策して勉強に打ち込もう!夕食後の学習がはかどる方法4つ
1.勉強中の眠気対策に効果的な夕食のとり方3つ
1-1.勉強前に糖質をとりすぎない
1-2.血糖値コントロールに役立つ食品を選ぶ
1-3.血糖値の急上昇を防ぐ食べ方を心掛ける
2.夕食後の眠気対策に効果的なアクション3つ
2-1.パワーナップで疲労を回復する
2-2.夕食後にリフレッシュタイムを設ける
2-3.勉強前にストレッチをする
3.伊藤先生が直伝!夜に行いたい勉強法3つ
3-1.暗記作業をする
3-2.教科書や条文を読む
3-3.リラックスして勉強するのも手
4.やる気を上げるご褒美を用意する勉強法もおすすめ
まとめ:眠気対策を講じれば夜間の勉強も効率アップ!
夜の勉強中に眠気が起こるのを防ぐには、勉強前にとる夕食の食品選びや食べ方を意識しておくことがポイントです。
この章では、食後の眠気がおきにくい食事の取り方を紹介します。
勉強をする前には、眠気の原因につながる糖質を摂取しすぎないことが重要です。
夕食に限らず、食後に眠くなるのは、糖質の摂取による血糖値の急激な変化が原因。ご飯やパン、イモ、砂糖などに多く含まれる糖質を摂取しすぎると血糖値が急激に上がります。
すると、急上昇した血糖値を下げるために、体内でホルモンの一種であるインスリンが大量に分泌され、血糖値が下がります。
この血糖値の急上昇と急降下によって、倦怠感や眠気を感じるようになるという仕組みです。
よって、糖質の高い食品を控えれば血糖値が急降下するのを防げ、眠くなりにくく、勉強の効率化が期待できます。
参考:MELOS「炭水化物(糖質)を食べると眠くなるのはなぜ?お昼ごはん後の眠気の原因|マッスルデリ管理栄養士が解説 (1/2)」」
https://melos.media/wellness/75646/
食事のときには「低GI食品」や水溶性食物繊維を含む食品を積極的に取り入れることで、眠気の原因である血糖値の急激な上昇と下降が防げます。
【低GI食品】
低GI食品は、糖の吸収がされにくい食品のことを指します。
低GI食品なら、食べても血糖値が急激上がりにくいため、食後に眠くなることを防げます。
GI値とは糖質の吸収度合いの高さを示す数値。
摂取2時間までの血中の糖濃度を計測して、数値が55以下なら低GI食品とされています。
GI値の低い食品は、以下が挙げられます。
・肉
・魚
・卵
・乳製品
・きのこ
・海藻類
・玄米
・そば
【水溶性食物繊維】
水溶性食物繊維は、糖を含む栄養素の吸収スピードを緩やかにする働きがあります。
よって、食後の血糖値の急上昇の抑制に効果的です。
夕食に以下の食品を取り入れることで、眠気防止に役立つでしょう。
・アボカド
・オクラ
・山芋
・ごぼう
・納豆
・海藻類
血糖値の急上昇が起こりにくい食べ方を取り入れると、夕食後の眠気を防げます。
食事のときには、糖質を多く含む主食よりも先に、アボカドやオクラ、海藻類など水溶性食物繊維を 多く含む食品を先に食べると良いでしょう。
糖の消化吸収が緩やかになるため、食後の血糖値の急上 昇を防止できます。肉や魚などを先に食べることも有効です。
タンパク質や脂質を多く含む食品を先にとると、食後の血糖値調整を担うホルモン「インクレチン」の分泌が促され、食後の血糖値上昇を抑えられます。
また、よく嚙んでゆっくりと味わいながら食事をすることもポイントです。
時間をかけて食事をすることで脳の満腹中枢が刺激され、満足感が得られるので食べ過ぎを防げます。
糖質の摂取も控えられるでしょう。
参考:関西電力医学研究所「米飯の前に魚料理や肉料理をとる「食べる順番」がインクレチンを介して食後の血糖上昇を改善: 糖尿病の予防や治療に活かせる食事療法の新展開」
http://kepmri.org/wp-content/uploads/2015/12/DY-20151223_MealSequence_Diabetologia_rev.pdf
夕食後に勉強しようとしても眠気が強くてなかなかはかどらない原因は、昼間の疲れを残したまま机に向かっていることが原因かもしれません。
そこで、日中のスキマ時間などを活用して疲れをとったり、勉強する前に頭をすっきりさせたりといった対策を講じることをおすすめします。
昼間に数十分間のパワーナップ(仮眠)をとって疲れを軽減することで1日の疲労が蓄積されるのを防げます。
疲れが溜まっていなければ、夜に眠くなりにくくなり、試験勉強に集中できるでしょう。
パワーナップとは社会心理学者のジェームス・マース氏が提唱した短時間の昼寝のこと。
業務のパフ ォーマンスアップにも役立つ方法として世界的企業のビジネスパーソンにも普及されています。
入眠20分ほどの段階で脳内のキャッシュメモリ(記憶装置)がクリアになり、情報を記憶・整理する働きが強化されることが分かっています。
日中は仕事やスマホを閲覧するなどしており、脳はたくさんの情報を処理しています。
パワーナップを実践することで一時的に情報が遮断されて脳が休まり、疲労から回復できるでしょう。
やり方は、12:00~15:00の時間帯に、15~30分ほどの睡眠を取るだけです。
仕事や学校の休憩時間など、昼間に実践できればベストですが、難しければ帰宅後にパワーナップを取っても良いでしょう。
【パワーナップの方法】
・30分以内にアラームをセットする
・机に伏せるか、いすに座った状態で眠る。机に伏せる場合は顎や首に負担がかからない体勢をとる
パワーナップを実行するときは、30分以上眠らないようにしましょう。
なぜなら、日中の30分以上 の睡眠は、夜の寝付きを悪くするためです。
また、ベッドやソファに横たわって眠らないこともポイントです。
横たわって一度深い眠りに入ってしまうと、寝覚めが悪く、頭もスッキリしません。
短時間の仮眠とはいえ、部屋を暗くしたりアイマスクをつけて、睡眠の質を確保することも重要です。
眠り過ぎを防ぎたい場合は、パワーナップ前にコーヒーを飲むのもおすすめ。
コーヒーは摂取してから覚醒するまで20~30分ほどかかり、パワーナップ前に飲んでおくとすっきりと寝覚められます。
食事が終わったらすぐに勉強に移らなければいけないというわけではありません。
食後は消化活動の ため胃に血液が集中するので、脳に十分な血液が回らなくなります。
食後1時間程度は集中しにくい状態ですので、食後の時間は、思い切ってリフレッシュタイムにしてしまうのも手です。
夕食後に少し横になったり、テレビを観たりする場合は、あらかじめ「〇時まで」と決めておきましょう。
ダラダラと過ごしているうちに、いつの間にか時間が経過してしまい、勉強できなかったという事態を防げます。
勉強前の入浴やストレッチもリフレッシュするのに有効です。
特に、ストレッチは肩こりや腰痛の予防・軽減にも効果があるので、積極的に取り入れると良いでしょう。
【リフレッシュしたい時におすすめのストレッチ】
眠気を解消し、頭がスッキリするストレッチ方法です。
勉強前だけでなく、勉強中に眠気を感じたときにも試してみてください。
画像出典:https://melos.media/wellness/59021/
(1)椅子の後ろで背もたれに、肩幅の間隔で手をかけます
(2)お尻を後ろに引きながら、頭を下に下げ、前傾の姿勢をとります
(3)背筋が伸びているのが確認できたら、30秒間姿勢をキープします。
このストレッチをしている最中に椅子が移動してしまうと転倒する恐れがあります。
キャスター付きの椅子を使う場合は、動かないようキャスターを固定してから行ってください。
また、椅子の代わりに壁に手をついても良いでしょう。
BEXAで人気の講師・伊藤先生がおすすめする夜に勉強するときのコツをご紹介します。
次から紹介する方法を取り入れると、夜の勉強時間がより有意義なものになるでしょう。
就寝前には、暗記作業がおすすめです。
睡眠中、脳は覚えたことを忘れないように定着させる、記憶の整理・固定するといった作業をするためです。
夜間の勉強では覚えるべき用語などの暗記に集中すれば、その後の睡眠で内容をしっかりと脳に定着できるでしょう。
夜は論文のように思考を働かせる作業よりも、教科書や条文を読み、ポイントをつかんで覚える勉強がおすすめです。
短答問題の学習にあてても良いでしょう。
人は1日に物事について数万回思考していると言われます。
そのため1日の終わりには脳が疲弊した状態となっており、論文のように思考を突き進めるタイプの勉強には不向きです。
どうしても夜に論文執筆など思考を働かせる作業や勉強をしなければいけないときには、先に入浴して頭をリフレッシュしてから実行しましょう。
疲労が溜まりがちな夜間はソファに寝そべって六法を読んだり、録音した講義を聞いて復習するなどリラックスした状態で勉強しても良いでしょう。
ただしスマホは触らないようご注意ください。
SNSなどに気を取られ、勉強から気がそれる危険性があるためです。
勉強後のご褒美を用意しておくと、モチベーションが上がります。
勉強を進められれば達成感とともに「ご褒美」も得られることから、自然と「努力すれば喜びを得られる」と学び取り「次もがんばればご褒美がある」という意識が生まれるためです。
ご褒美は明確な方がやる気を生み出しやすいため、事前に決めておくのが良策です。
例えばラグジュアリーなスイーツなど魅力的なものを目の前に置いておいて、「この教科書を読み終えたら、このケーキを食べよう」と決めてから勉強にとりかかるのも効果的。
食べ物に限らず、お気に入りのDVDや映像配信サービスの視聴、SNSの利用など、勉強中に控えていたものを楽しむことをご褒美にするのも良いでしょう。
ほかにも友人とおしゃべりしたり趣味を堪能したりと、モチベーションアップにつながる事柄であればご褒美になります。
一日の仕事や家事、勉強などを終え、さらに夜間、司法試験の合格に向けて学習をすることが難しいと感じる方は多いかもしれません。
しかし、眠気対策を講じた上で勉強に取り組み、夜間に適した勉強法を実施することで、効率よく学べます。
この記事を参考に、限られた時間内で効率的に勉強すれば、試験合格に一歩近づけるでしょう。
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日々の仕事や学業をこなしながら、夜間の勉強を継続することは、多忙なスケジュールを強いられることになります。
いかに効率よく勉強するかが合格のカギとなるでしょう。
そこで、睡眠と運動時間を確保して効率よく勉強をし、2022年9月に司法試験に合格したBEXA受講生のコロ助さんの体験談を参考にしてみてはいかがでしょうか。
【私のBEXA成功体験記】合格への近道は日々の生活管理と自分を客観視すること ☆中村充「【第5期】4S基礎講座」
https://bexa.jp/columns/view/545
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編集:カワムラルイ(リベルタ)
文:名月 照恵(リベルタ)
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