「私たちと同じ失敗をするな」 ~今年の一橋大学法科大学院受験生へ~【緊急開催 】2022年度入試3次試験不合格者対談

緊急開催
2022年度入試3次試験不合格者対談
今年の一橋大学法科大学院受験生へ
「私たちと同じ失敗をするな」

 

| 目次

はじめに・・・昨年度惜しくも不合格となった先輩方からのメッセ―ジ(皆さん現在は、ほかの有名大学法科大学院に進学されて各自学修に励んでいらっしゃいます。)

2022年度3次選抜入試の結果、不合格判定を受けた者から、今年の受験生へ
  【メッセージ①:準備はきちんと】
  【メッセージ②:筆記試験が合格点でも、ステメン等書類や面接次第で不合格となりうる】

まとめ・・・結果の責任を負うのは不適切なアドバイスをした他人でもなく、自分が負うことになる
  【今回対談協力者(参考):既修・未修志願者】

<ステートメント(形式面)チェックシート>
<ステートメント(実質面)チェックシート>

はじめに・・・昨年度惜しくも不合格となった先輩方からのメッセ―ジ(皆さん現在は、ほかの有名大学法科大学院に進学されて各自学修に励んでいらっしゃいます。)

 一橋大学法科大学院の出願は2022年10月20日締切と、期日が迫ってきています。

 そして今の時期は、ステートメント作成など出願準備をされている方も多いと思います。そのような中で、果たして書類点(ステートメントないし自己推薦書)はどの程度きちんと作成をする必要があるのか。これについては、合格者の主観による情報も多く、他方で不合格者による体験談や成績疎明資料がないため、気になっている方も多いと思います。

 そこで、昨年の3次試験不合格者から一橋大学法科大学院に出願する方に対し、メッセ―ジが届きましたので、彼ら(既修3名、未修1名)の意見を纏めた上で、以下受験生に案内いたします。昨年度入試で惜しくも不合格となった先輩方ですが、今年度入試を迎えるの皆さんには同じ失敗をして欲しくないという想いから、個人情報部分をマスキングしたうえで同意を頂きましたので、以下案内いたします。

 なお、彼らは現在一橋大学法科大学院以外の有名大学法科大学院に進学されており、また不合格を過去の事実だと割り切ったうえで、各自学修に励んでいます。もちろん、進学先のロースクールにおいて優秀な成績を残しています。以下は、そんな不合格を経験しつつも、真面目で優秀な彼らから、今年の受験生への激励と注意喚起メッセージです。

2022年度3次選抜入試の結果、不合格判定を受けた者から、今年の受験生へ

【メッセージ①:準備はきちんと】

 「やれることを全力でやり、きちんと準備してください。」
他人から「やらなくて良い」とのアドバイスを受けたとしても、それに基づきやらなかったことの責任を負うのは自分自身です。他人はあなたが結果的にやらなかったこと・失敗したことの責任までは負ってくれません。

 私は先輩からの「やらなくて良い。」というアドバイスを真に受け、ステートメントについては他校に提出したステメンを、(文字数を圧縮したうえで)コピペをして提出しています。その結果、一橋の課題に正確に答えていない点もありました。つまり事実ばかりを多く抜粋記載した結果、論理矛盾を起こし、内容の薄いステートメントとなっています。
 面接についてはきちんと対策し、すべての問いに正確に答え、コミュニケーションをしていることから、そこでは減点の要素は殆どなく思えます。しかし、結果として不合格。

 不合格を受けて成績開示をし、その資料を見た後に合格者と面接やステートメントを比較しました。その結果、私の不合格の原因が、自分のステートメントが合格者と比較して相対的に劣っていること(特に説得力・問いに答えていない点)にあることが判明しました(※藤澤注釈:なお昨年はTOEICを課されていません。そのため、合否判定については、筆記・ステートメント・成績・面接の主に4点で決されています。なおGPAについては、今回対談した受験生については不可なしで3前後~以上程度であることは確認してあります)。

 一度書類を提出してしまったら、後で修正することは(原則)できません
だからこそ、そして将来後悔しないよう、自分にできることを最後までやってください。

【メッセージ②:筆記試験が合格点でも、ステメン等書類や面接次第で不合格となりうる】

①一橋大学法科大学院については、ステートメント等書類についても、募集要項記載のとおり、合否判定の対象となるということ

筆記試験がたとえ40位台(参考:2022年度入試2次合格者80名中/受験者334名)であったとしても、3次面接や書類点(ステートメント等)次第で不合格となりえます

 仮に他の大学では法律科目だけ出来、反面でステートメントなど書類点が合格水準を満たさなくとも合格するとしても、一橋大学法科大学院については、それらが必ずしも当てはまらないといえます。それは、少なくとも私たちの筆記試験の成績をみればわかるとおりです(総合評価で最終合格67位以内に入れなかったという事実)。

 たしかに既修については、法律科目の成績が合否に大きく左右するのは言うまでもありません。ですが、殊に一橋大学法科大学院については、法律科目だけに注力するとなると、少なくとも筆記試験で上位40位前後の順位では不合格となる可能性があるということです(繰り返しますが、それは、募集要項で一橋大学が合格判定の方法を明示していることからもわかるとおりです)。

(Aさんの成績表)

まとめ
 結果の責任を負うのは不適切なアドバイスをした他人でもなく、自分が負うことになる

 Aさんによる上記疎明資料にあるとおり、筆記試験において40位台という順位ですが、総合評価で不合格となっています。また、不合格の事実については、成績開示請求については、同大学院入試が落ちた方のみ可能であるという事実からもわかる通りです。
 不合格者体験記からもあるとおり、不合格になってから後悔しても遅いです。また、結果の責任を負うのは不適切なアドバイスをした他人でもなく、自分が負うこととなります。

 だからこそ、ステートメント含めた提出書類は最後まできちんと内容を確認し、また不備なく作成してください

 繰り返しますが、不合格判定が出た際に割り切れる・記念受験という位置付けではなく、同校への入学を真に希望するなら、(もちろん、どの法科大学院についてもあてはまりますが)書類作成や面接含め、最善を尽くしてください

 また、ステートメントについてはきちんと問いに答えるとともに、きちんと説得力のある文章を作成してください(参考までに、以下ではチェックシートを用意いたしましたので、各自で確認し、最終チェックを行ってください)。
 3次選抜(口述試験)については、過去の傾向より、試験官はステートメントの記載内容に関連する事項について尋ねることもあります。3次面接の際にもステートメントの内容は確認されるので、この点についても理解したうえで、作成して頂ければと思います。
 なお自己推薦書の説明等詳細については、下記BEXA記事・リンク先を参照願います。
・2023年度 一橋大学法科大学院入試 志願者報告書(ステートメント)作成にあたって
https://bexa.jp/columns/view/474

【今回対談協力者(参考):既修・未修志願者】

・不合格者Aさん:2次選抜(筆記試験)順位40位台(既修)
・不合格者Bさん:2次選抜(筆記試験)順位50位台(既修)
・不合格者Cさん:未修であり成績開示請求せず(その後、他大学既修コースに進学)

ステートメント(形式面)チェックシート

 自己推薦書は 、同じものを3 部作成する。資料添付も同様である。

 自己推薦書が複数枚になる場合や添付資料をつける場合、ホッチキスで左上を綴じる(添付資料は自己推薦書とひとまとめにし、綴じる。)

外国語で書かれた証明書・文書をつける場合には日本語訳も添付する。

在籍していた学校における指導教員等による推薦状は提出不要

自己推薦書に添付する書類で厳封されているものは開封して添付する。

パソコン、ワープロ等を用いて自己推薦書を作成する場合は、A4 用紙 2 枚 (1 行 40 字×30 行/合計 2,400 字相当分)以内で作成する。

自己推薦書の作成にあたっては、1枚目の1行目に「自己推薦書」と記載し、2行目に氏名を記載して、3 行目より書き始める

手書きで自己推薦書を作成する場合、A4用紙400字詰め原稿用紙(横書き)6枚(合計2,400字相当分)以内で作成。1 枚目の1 行目に「自己推薦書」と記載、2 行目に氏名を記載、3 行目より書き始める。

募集要項に折り込まれている「特記事項報告書その2」については提出不要(同校ホームページ入試情報内:令和4年8月3日付『お知らせ』参照)。

ステートメント(実質面)チェックシート

志望理由について回答する文書ではない。「自己推薦書」を書くことを理解している。

自分が法科大学院に入学するのにふさわしいこと、その理由について説明している。

 提出先・「入学する」先が、一橋大学法科大学院であることを理解し、作成している。

自分が魅力的な法曹になることができると考える理由についてきちんと説明している。

自己のアピールポイントの記載については、これまでの自己の経験、学業・社会活動などに基づき、いずれかを挙げた上で説明している。

「自分が法科大学院に入学するのにふさわしいと考える理由、自分が魅力的な法曹になることができると考える理由など、自己のアピールポイントをこれまでの自己の経験、学業・社会活動などに基づいて記載してください」という問いに正確に回答している。

 内容は趣旨一貫としており、論理矛盾を起こしていない。

BEXA事務局からのご案内

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2022年10月12日   藤澤たてひと 

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