憲法の違憲審査基準

違憲審査基準について質問です。
答練で博多駅テレビフィルム事件を題材にしたものが出たのですがその際に模範解答は判例と同じ比較考量論を使っていました。
自分は3つの違憲審査基準でいつも通りに書いたのですが添削で「比較考量の方が好ましい旨コメントがありました」

通常の違憲審査基準を用いていないようなテレビフィルム事件や森林法事件は違憲審査基準とは別に押さえておいて、描けるようにしておいたほうが良いのでしょうか?

具体的に審査基準押さえたほうが良い判例が他にありましたら教えて頂きたいです
2019年4月14日
法律系資格 - 予備試験
回答希望講師:中村充
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
中村充の回答

本試験現場で初見の本試験問題を目の前にして、「通常の違憲審査基準」と判例の処理方法を適切に使い分けられる自信があるなら、そのようなスタイルを確立してもいいとは思います。
が、これまでの司法試験系の論文過去問・採点実感・出題趣旨・再現答案を分析する限り、そのようなスタイルはハイリスク・ハイリターンで、かつ多くの再現答案ではハイリスクの方が実現されてしまっているので、私からはオススメできません。

>具体的に審査基準押さえたほうが良い判例が他にありましたら教えて頂きたいです
→パッと頭に浮かんだものとしては、北方ジャーナル事件の規範が挙げられます。これは4S論文解法パターン講義(憲法)でも扱いましたが、あくまで加点事由にすぎず、上記のようなスタイルの難しさをお伝えするのが主眼にありました。
それでもそのスタイルを採用・併用されるなら、そのスタイルを提唱されている伊藤たける先生の教材・講義等にアプローチすることをオススメします。

2019年4月16日


匿名さん
今から、予備論文やロー入試までに新しいやり方を身に付けることは他の科目との兼ね合いからも難しいので判例を用いた書き方に完全に切り替える気は特にないです。
ただ、その答練は割とあからさまに判例そのままだったので模範解答も判例の規範を用いたのかもしれません(伊藤塾の答練です)
判例あからさまな場合は判例の審査基準を使うのもありなのかなと思っています。

先生はH29の予備憲法で森林法の審査基準を答案例で用いていたと思うのですがあれも3種の審査基準で代替しても構わないということですよね?

2019年4月16日

>判例あからさまな場合は判例の審査基準を使うのもありなのかなと思っています。
→そうですね、本試験では、そのような場合はまずあり得ませんが。

>先生はH29の予備憲法で森林法の審査基準を答案例で用いていたと思うのですがあれも3種の審査基準で代替しても構わないということですよね?
→おっ、私の答案例をご覧になったのですね~“(a)公共の福祉に合う目的を(b)達するための手段として必要性・合理性が認められる制約ならば、最小限と解する。”と書いていました。
これも、3種の審査基準で代替しても構いません。それでA評価の再現答案もあったと記憶しています。

ただ、判例は財産権規制については“必要性・合理性”の基準で固まっているといえますし、その基準の方が使いやすいと感じるなら、“財産権パターン”として確立するのもありかな…と思っていたりします。
どうせ、財産権規制の合憲性とセットで、損失補償パターンを確立しておかないといけませんから、労力は大差ないと思うのです。

2019年4月16日


匿名さん
財産権パターンを作った場合には森林法の必要性・合理性を用いて3種の厳格度の異なる基準を定立するのでしょうか?
具体的に教えていただけると幸いです。

2019年4月16日