刑法 間接正犯の錯誤

刑法総論論証集の2-2-3-1の⑴で、実行の着手時期の論証を入れていますが、被利用者の行為の開始を否定して、間接正犯ではなく教唆犯ではないか?とするロジックがよくわかりません。Xが自ら殺意を抱いたとしても、Aによる指示通りに行動したのであれば、被利用者の行為の開始があったといえるのではないかと思ってしまいモヤモヤしています。
 お忙しいところ恐縮ですが、ご回答よろしくお願いいたします。
未設定さん
2019年3月23日
法律系資格 - 予備試験
回答希望講師:国木正
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
国木正の回答

(被利用者基準説を念頭に)間接正犯における被利用者の行為といえるためには、背後者の意図を知らず、(それゆえに)背後者の意のままに犯罪を実現してしまうことが必要です。
結果的に背後者の意図と同じ犯罪が実現されたとしても、背後者の指示ゆえに犯罪行為に及んだというよりは、指示を受けた者が(指示を一つのきっかけとして)新たに決意して犯罪行為に及んだのであれば、間接正犯における被利用者の行為とはいえません。

2019年3月26日


未設定さん
自分の理解の足りない点がわかりました。ご回答ありがとうございました。

2019年3月26日