回答が遅くなりまして申し訳ございません。
過去問分析では、①考査委員の要求の「視点」(知識が問われる視点)から、「ある判例・論点・基本概念について『どう』押さえておけばいいのか」ということを導き出します。
知識の「量・幅」というよりは、「知識の深さ・身に付け方」です。
例えば、民事訴訟法においては、弁論主義が問われる場合、主要事実説という学説そのものが問われているのではなく、主要事実説を前提として、弁論主義が適用される主要事実とは何かということについて、要件事実論を踏まえて論じることが問われるということが多いです。
ここでは、要件事実と主要事実の違いも問われることがあります。
なので、弁論主義については、主要事実説・間接事実説の対立よりも(あるいは、これらの理解を当然の前提として)、個々の判例が各々の事案のもとで何を主要事実・間接事実と捉えているのかということについてしっかりと押さえる必要があります。また、要件事実と主要事実の違いについても、弁論主義の根拠に遡って論じられるように用意しておきます。
次に、②アウトプット面での分析ですが、これには、(1)事案分析の視点と、(2)答案の書き方・論述パターンがあります。
(1)事案分析の視点は、過去問の分析というよりも、過去問を使った「答練」により、常に「事案から考える」ということを訓練します。
(2)答案の書き方・論述パターンについては、例えば、憲法については、言い分方式の型を習得する必要がありますし、刑事訴訟法であれば、伝聞法則の論述パターン(特に、要証事実の設定や、実況見分調書)を確立しておきます。さらには、途中答案にならない工夫や、事実の摘示・評価など、様々です。
9月19日に実施したロードマップイベントの動画及びレジュメを参考にしていただくと、過去問分析での獲得目標をより具体的にイメージしていただけると思います!
http://bexa.jp/helps/view/6
2015年10月14日