憲法答案でのメリハリ

原告パートでは最大火力で書く際に、どうしても原告に都合の悪いところが出てくると思います。原告部分では、うまい評価が思いつかない限り、不利な事情は反論で言及するにとどめるべきでしょうか。
たとえば、目的審査でどう考えても争うことができない場合、違憲審査基準を立てたにもかかわらず、原告の主張では目的審査の部分を意図的に抜くと違憲審査基準を使えていないと判断されないでしょうか。
自主ゼミでは、あえて書かない派と不利なことも一応書く派で分かれてしまいました。
2018年10月29日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

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伊藤たけるの回答

原告は「違憲である」ことの主張を論じる必要がありますが、目的は重要であるなどとわざわざ認める必要はありません。
もし論じるならば、目的の重要性は争わないが、手段のここがダメだ、という論調でしょうね。

もっとも、目的については立法目的が広く書かれている場合、これを極めて限定することが原告の主張では重要です。
たとえば、公共の安全という目的は抽象的であるところ、生命、身体、重要な財産を保護する限度では、重要性は否定できないが、それ以外の目的は保護に値しない、という論じ方になりましょうか。

また、理想論でいえば、不利益な事実関係についても、それを踏まえてもなお違憲である、という主張を説得的に展開する必要があります。
もっとも、あくまでも理想論ですから、現場で思いつかなければ、なんとかごまかすしかありません。ただ、それでも不利な事情を全く無視する必要はないでしょう。

2018年11月21日