短答刑法H24-20問

組成物件と供用物件の違いは何なのでしょうか、基本刑法総論第2版p426,427を読んでもこれだという違いが書かれていないので質問させていただきました。
2018年4月26日
刑事系 - 刑法
回答希望講師:国木正
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
国木正の回答

回答が遅れ、申し訳ございません。

犯罪行為を組成した物(組成物件)の具体例は、偽造通貨行使罪における偽造通貨です。
犯罪行為に供した物(供用物件)の具体例は、殺人に供した拳銃です。
そして、両者は、犯罪成立に不可欠な物かで区別されます。

偽造通貨行使罪の成立にとって偽造通貨は不可欠です。したがって、偽造通貨は組成物件に区分されます。
殺人罪の成立にとって拳銃は不可欠ではありません。したがって、拳銃は供用物件に区分されます。

「今回使用された物が、問題となっている犯罪を成立させるために不可欠な物か」を基準に判断することと、上述したそれぞれの具体例を覚えておけば、短答対策としては十分だと思います。

なお、質問とは離れますが、追徴の条文(刑法19条の2)はきっちりと理解しておくことが大切です。

(基本刑法が手元にないため、ご指摘の記述を確認できていません。
もし、まだ疑問点等ありましたら、ご連絡ください。)

2018年4月28日