履行補助者

下請け業者は履行補助者的地位であるとして、元請け業者が注文者とした請負契約に下請け業者が拘束されるというのは契約の相対効に反しないのでしょうか。そもそも、履行補助者とは何を根拠に出て来るのでしょうか。
2018年2月25日
民事系 - 民法
回答希望講師:大林尚人
回答:1

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大林尚人の回答

Q「下請け業者は履行補助者的地位であるとして、元請け業者が注文者とした請負契約に下請け業者が拘束されるというのは契約の相対効に反しないのでしょうか」
A 元請・下請間でも、元請・注文者間での請負契約と同内容の契約を締結しているわけですから、その契約に下請けが拘束されるとしても自らが締結した契約に拘束されるだけなので、債権の相対性には反しないのではないでしょうか。それとも、この前提をもとに下請けが拘束されることは債権の相対性に反するという議論があるのでしょうか?

Q「そもそも、履行補助者とは何を根拠に出て来るのでしょうか。」
A 履行補助者の行動について債務者が債務不履行責任を負う点は、債務者は履行補助者を用いることによってその活動範囲を拡大していますから、その反面、履行補助者の行動について自己責任としての債務不履行責任を負わなければならないと説明されています(我妻・有泉コンメ民法総則・物権・債権第4版 766頁)。
 *基本書・コンメンタールに記載されていること以上のことは分かりかねますので、指導教員等に質問してください。

2018年2月26日


匿名さん
前段の質問について補足させていただきます。元請けと注文者は、材料元請け調達・作っている物については注文者の所有権帰属する、という特約があり、元請けと下請けの契約は材料下請け調達だけがあり、所有についての特約がなかった、という問題を想定していました。なので、元請・下請間でも、元請・注文者間での請負契約と同内容の契約を締結しているわけではないです。

2018年2月26日

債権の相対性に反するとしたら、元請・注文者間の契約が締結されただけで下請けがそれに拘束されてしまうというような場合です。元請・注文者間の契約で材料の所有権が注文者に帰属するとされていても、それに下請けが拘束されているわけではありませんから、債権の相対性の原則には反しないのではないでしょうか。

質問者さんのいう事例では、単に三者間での契約の整合性がとれていないだけのように理解しました。

何か元ネタ判例や事例があるのかは分かりませんが、私は上記のように考えますので、これを回答とさせてください。

2018年2月26日


匿名さん
回答ありがとうございます。百選Ⅱの67事件です。

2018年2月27日