以下、私の過去問(新司法試験)の検討方法について書きますが、あくまで1つのサンプルとして参考にしてください。
まず実際に答案を書いてやり込んだ過去問は平成20年から前年平成28年の過去問のみです。それ以前の過去問は検討していません。その理由は刑法で誘導が付いていて出題傾向や難易度が異なると感じたこと、予備試験後から司法試験まで時間が少なかったからです。そして直近の平成23年から平成28年の問題は5回以上、実際に答案を書いたうえで、検討しています。
過去問を検討する目的として、①2時間で最後まで書ききるというタイムマネジメント、②試験委員が求めているレベルを把握して上位答案を書くという点を念頭においていました。
まず①タイムマネジメンという点からの過去問分析について触れます。答案を実際に書けば、自身の筆記速度との関係でどのくらい時間を答案構成に当てられるかイメージを持つことができると思います。そのうえで司法試験の難易度との関係で、いかに予定する答案構成時間内に答案構成を終えるかをトレーニングすることになります。例えば、誘導のある民訴法・行政法は分量が多いので、誘導から読むことで答案構成時間を予定時間内に収めていました。
また司法試験の難易度との関係で、周りができない難しい問題は簡単に処理し、点がありそうなところを重点的に書くことで時間内に収める必要がありますが、そのあたりの感覚を「実際に書く↔︎採点実感で当時の受験生がどのくらい記載できていたかをチェックする」という繰り返しのなかで身につけるようにしていました(これは②上位答案を書くこととも共通ですね)。
次に②上位答案を書くという点からの過去問分析について触れます(現時点では成績は不明ですが、、)。上位答案を書くためには当然、試験委員が求める内容にできる限り多く触れる必要があります。ですから、「実際に書く↔︎出題趣旨・採点実感を読む」という繰り返しのなかで、問題を読むだけで出題趣旨が想像できるレベルまで感覚を高めておきたいと考えました。過去問をやり込むとなんとなく出題趣旨でどういう記載がされるかを想像できるようになると思います。これができれば、少なくとも「一定の水準」は超えると思います。
具体的な問題の読み方のイメージは、「演習時に出題趣旨を推測する→出題趣旨を読んで答え合わせ」というイメージです。コンサル風にいうと「仮説」と「検証」の徹底ですね笑
以上が私の過去問の検討方法です。闇雲に過去問を解いても効率が悪いので、ちゃんと目的意識を持って検討しましょう!
2017年9月14日