排除型私的独占の書き方

 排他条件付取引に当てはまり、かつ、競争の実質的制限が生じている場合には排除型私的独占と排他条件付取引の両方を検討することになると思います。
 私はその際、要件が同じなので、排除行為の検討の中で排他条件付取引の検討を展開することで、排除行為と排他条件付取引の記載の重複を回避しようと思っているのですが、横着でしょうか。ご意見いただければ幸いです。
未設定さん
2017年8月19日
選択科目 - 経済法
回答希望講師:酒本隆弘
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
酒本隆弘の回答

 経済法の学習お疲れ様です。
 お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。

 ご相談の件については、決して横着ではないと思います。
 受験生に定評ある演習書では、「『排除』とは、効率性によらずに他の事業者の事業活動を困難にすることを意味し、不公正な取引方法(2条9項)に該当する行為があれば『排除』行為が行われていると認められる。」(川濵昇ほか『論点解析経済法』181頁)と言われているところです。
 ただし、排他条件付取引「該当」・排除型私的独占「非該当」という結論を念頭にしつつ質問者様のやり方(法3条違反の枠1つの中で検討する方法)で答案作成する場合には、最終的な結論として排他条件付取引にあたり19条違反となる旨を明示するのが望ましいだろうと思います。

2017年8月22日