まず、①「内容面」での分析と、②「技術面」での分析(答案の書き方など)とを区別する必要があります。
そのうえで、1周目では、何が・どう問われているのかという①「内容面」の分析を、2周目以降では、どのような論述が説得的か、限られた時間の中で何をどこまで、あるいはどれだけ書くか、問題文とどのように向き合えば題意に気がつくかという②「技術面」の分析というように、段階的に分析を行うことがお勧めです。
そして、①「内容面」の分析では、分析だけにとどめないことです。分析結果として得られた出題傾向から、来年度以降の出題傾向を的確に予測し、同種の視点で知識が問われた場合に対応できるための準備として、基本書・判例集を使って必要かつ有効なインプットを行います。
②「技術面」の分析では、出題の趣旨や採点実感の記載内容に引きずられすぎず、これらの記載内容のうち、何が重要なのかを意識した上で、何について分量的にどれだけ、内容的にどこまで踏み込んで論述するべきかを意識して、現実的な上位答案の相場を身につけることが重要です。
私の場合、②「技術面」での分析については、答練ごとに、「設問1を1頁以内で書く」「事案から考える」など、具体的な目標を答案用紙に書くなどして明確化した上で、
例えば、設問1の分量が1頁を超えた場合には、答案練習後の自己添削の際に、自分の論述のどこをどう削れば1頁以内に収まるのかを徹底的に分析し、必ず1頁以内に収めていました。
やりっぱなしにならないように、「自分の答案の何がどうダメなのか」を知るだけでは終わらせず、何をどう改善すればいいのかという解決策をその日のうちに確立し、少しずつ自分の答案のダメな部分を改善していきました。
1人での過去問答練はかなりきついですが、毎回の答練ごとに具体的な目標意識をもって臨めば、しっかりと実力を伸ばすことができます。
頑張ってください!
2015年8月5日