行政裁量

事実認定と事実誤認の差がよく分かりません。
2017年7月12日
法律系資格 - 予備試験
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

ご指名ありがとうございます。
基本的には各書籍の定義によるのでしょうが、事実を認定することが事実認定で、その事実認定が誤っていた場合を事実誤認というのでしょう。

2017年7月12日


匿名さん
事実認定が誤ってるから違法という場合と
事実誤認だから裁量の逸脱濫用で違法という場合の差異がイマイチよくわからないという趣旨の質問でした。

2017年7月12日

コメントありがとうございます。
「事実認定が誤っているから違法」というのは、基本的にはありませんよね。
このあたりは受験新報の連載でも触れていますので、詳しくはそちらをご覧いただきたいのですが、法律論というのは、法的三段論法によります。
行政事件訴訟の場合、違法というのは、大前提の法律要件を充していない行政作用です。
事実認定が誤っていて、法律要件を満たさないから違法なのです。

また、法律要件を特定できない場合、行政裁量の出番です。
この場合は、行訴法30条が大前提となり、小前提における考慮要素で、重大な事実誤認があるときには、これを満たすというのが判例法になっていますね。

したがって、行政裁量の有無による、というのが回答になります。

受験新報の連載のほか、基本行政法や橋本先生の次の書籍を読みこなしてみてください。

基本行政法 第2版 https://www.amazon.co.jp/dp/4535521077/ref=cm_sw_r_cp_api_-uHzzbJYK29A1

行政法解釈の基礎: 「仕組み」から解く https://www.amazon.co.jp/dp/4535519013/ref=cm_sw_r_cp_api_IvHzzbXG2Y1Z8

2017年7月12日