14条1項の判断枠組みについて

14条1項の判断枠組みについて、国籍法違憲判決は立法裁量も考慮した上で実質的関連性の基準を用いているのか、それとも、①重要な法的地位②自己の努力では脱却できない事由が認められれば立法裁量の有無(広狭)にかかわらず実質的関連性の基準を用いているのかが、よくわかっていません。
そこで質問なのですが、
1.国籍法違憲判決に依拠した判断枠組み論証をする場合に、考慮要素として立法裁量に触れるべきでしょうか。
2.仮に立法裁量が尊重されない場合で、上記①②が認定ができた場合には、実質的関連性の基準よりも厳格な基準を用いることはあるでしょうか。
未設定さん
2016年8月28日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

ご質問ありがとうございます。

国籍法違憲判決それ自体は、立法裁量を「前提」としたうえで、①国籍の重要性、②脱却可能性のなさを理由として、「手段審査のみ」厳密に判断するというアプローチと読むのが、もっとも正確ではないかと思われます。
というのも、立法裁量を尊重した場合には、目的は正当性の確認しかしておらず、踏み込むことができないからです。
小山剛先生によれば制度準拠審査の一類型となります。
青柳元教授は「威力ある合理性の基準」としていますが、立法裁量のないタイプの通常の審査類型と、制度準拠審査とでは、判断構造が異なるので、通常の合理性の基準や実質的関連性の基準と同じように整理することには違和感があります。
(私の講義では、わかりやすさの観点から、このあたりの説明を省略して、青柳元教授のように説明していますが。)

そうすると、ご質問1については、国籍法違憲判決を踏み台にするのであれば、立法裁量は必須ではあると思いますが、当該事案が立法裁量の問題にならないものなのであれば、「立法裁量のある国籍法すら厳しいのだから、もっと厳しくあるべきだ」という文脈で用いるべきかと思われます。

次に、ご質問2についても、さらなる厳格な基準を用いることもありえますが、そのあたりは、学説のアプローチ(二重の基準論の援用や、アメリカ連邦最高裁のような特に疑わしい区別論など)を「踏み台」にするべきです。

2016年8月28日


未設定さん
ありがとうございます。
頂いた御解答と判例・文献を行ったり来たりしながら自分なりに整理してみます。
また何かあれば質問させて頂きます!

2016年8月28日