立法事実の裏付けの審査を目的審査でするか手段適合性でするか

ある先生がh23の問題は「プライバシーの侵害➡4つの弊害」ということが目的の段階で想定されてるから、目的審査の段階で立法事実の裏付けがあるかを問題にし、h20の問題は目的で「青少年の健全な育成」それ自体からのほかの侵害は想定されておらず、「犯罪の興味をひくような有害な影響」は目的達成の適合性、必要性を基礎づける事情で手段適合性で立法事実の裏付けを審査するとおっしゃっていました。この違いがわからず、いつも手段適合性で立法事実の裏付があるか、社会共通の認識となっているかを書いてしまうのですが、この二つの違いを説明していただけますか?
2016年4月7日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

ご指名ありがとうございます。
弁護士の伊藤たけるです。

結論から言うと、見解の相違なので、書きやすい方で書いておいてください。

私は、いずれも手段適合性であると考えています。
目的審査では、当該目的それ自体の価値を問うものと解釈するので、これらの弊害が生じるという立法事実があるか否かは、規制によって目的が達成できるのかという問題に整理します。
そのため、平成23年も平成20年も、現在の私なら手段審査をします。
(過去には違う解説をしたこともありましたが、現在はこの見解です。)

他方、そもそもZ機能画像からそのような弊害が生じない、という点を目的審査において行うという立場も十分にあり得ます。
この立場は、そもそもそのような目的を想定することが合理的かという観点から、目的審査を行うので、私の見解でいう手段適合性の審査を目的審査に一部だけ取りこみます。

いずれにせよ、ファジーな問題であり、分類論で悩むのは得策ではありません。
目的審査や手段適合性審査のいずれでもよいので、しっかりと事実の裏付けがあるのかを検討すればよいのです。

2016年4月8日


匿名さん
回答ありがとうございます!たける先生には授業、質問で大変お世話になりました。憲法の成績ものびて先生がいうところの「判例と仲良くなる」ということも自分なりに実感することができました。ただ、結果がでなきゃ意味ないのであと一ヶ月がんばります!

2016年4月8日

お返事ありがとうございます!
そのようなお言葉をいただけ光栄です。
頑張ってください!

2016年4月9日