横浜労基署の判例について

横浜労基署の不支給処分を争う際に、原告側は、取消訴訟を提起していますが、今日では当時にはなかった義務付けの訴えが制定されていることからすると横浜労基署の判例と同様の問題が出てきて訴えの形式を聞かれたら義務付け訴訟と書くべきでしょうか。また、書くとしたらどの程度詳細に書くべきでしょうか。
未設定さん
2016年1月10日
その他 - その他
回答希望講師:加藤喬
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
加藤喬の回答

 すみません、どの判例・裁判例を指しているのかが定かではないので、はっきりとしたことを申し上げることができません。
 
 仮に、労災就学援護費不支給決定の処分性が問題となった最判H15.9.4のように、不支給決定の処分性が問題となる事案であると仮定すると、不支給決定に処分性が認められるだけでは申請満足型義務付け訴訟を認めることができません。
 
 不支給決定が「処分」であることと、それが法令に基づく申請に対するものであることとは、一応、別個の問題であるからである(事実上、部分的にかなり重複しますが)。

 法令に基づく申請権が認められるのであれば、取消訴訟と申請満足型義務付け訴訟を併合提起します(取消判決の拘束力は不支給決定の取り消し事由として主張された違法事由の有無についてしか生じないので、取消判決によって必ず支給決定がされるというわけではないので、義務付け訴訟が重要になってきます)。

 これに対し、法令に基づく申請権が認められない場合には、取消訴訟は不要であり、直接型義務付け訴訟を提起します。不支給決定の取消判決によって必ずしも支給決定がされることを担保できるわけではないので(理由は、前述のとおりです)、不支給決定の取消訴訟を提起することができるという事情は補充性を否定するものとはならないと思われます。
 
 分量については、事案によりますので、一概には申し上げられません。

2016年1月11日


未設定さん
お忙しい中、ありがとうございました。

2016年1月13日