憲法の答案における判例の射程の検討について

事例問題の答案において、反論や規範を導く際に参考とすべき判例を検討すると思いますが、代表的な判例の他に事実関係からして直接参考にしたと考えられる判例が分かる場合、どちらの射程を検討すべきでしょうか。例えば、吉祥寺駅構内ビラ配布事件や立川宿舎反戦ビラ配布事件は代表的な判例としてすぐ出て来ますが、事実関係としては葛飾事件を直接参考にした問題の場合、後者2つの判例の規範が1つ目の判例の規範を参照しているので、1つ目の判例の射程を検討すべきでしょうか。
未設定さん
2021年8月2日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

ご質問ありがとうございます。
判例の射程といっても、闇雲に判例名をあげればいいわけではなく、どの判例のどの部分を「先例」として、本件事案の参考に議論をするかが問題ですね。
ご指摘の先例であれば、パブリックフォーラムとの関係で吉祥寺駅事件を参照すふことはわかりますが、それ以外の2つは、どこにどのような先例としての意義を見出すのかによります。

2021年8月2日


未設定さん
ご回答ありがとうございます!
ご説明を受けて、立川宿舎反戦ビラ配布事件が直接の判断基準とした規範自体は、吉祥寺駅の判例を参照していますが(より一般化したとの解説も)、集合住宅の住居等侵入罪と表現の自由の問題について初めて判断した点(百選参照)に着目して、そのような事案でより一般化した規範を用いた点に先例性を見出すことができるのではないかと思いました。
「どの判例のどの部分を」というのは、過度に捨象しすぎず、大まかな具体的事実に着目して先例性を考えてよいのでしょうか(寧ろそうすべきでしょうか)。

2021年8月2日

コメントありがとうございます。
立川ビラ事件判決は、まったく代替的伝達経路について検討をせず、単に権利侵害があれば表現活動は許されないとした点で、かなり批判が強いものではないかと思っています。
国側が合憲の理屈として持ち出すものではあるとしても、吉祥寺事件のようなパブリックフォーラムではないことや、ビラ配布の態様が集合ポストではないことなど、相当特殊な事情があったからこその合憲判決であるという位置づけにしないと、十分に判例を論じたとは言えないように思います。

2021年8月2日


未設定さん
ご指摘いただきありがとうございます。
判例を正確に理解できていませんでした。
事案の特殊性も含めしっかり理解できるように努めたいと思います。

2021年8月2日