令和元年司法試験 経済法 第2問設問2について

問題解消措置について質問です。
構造的措置と行動的措置がありますが、どのような場合に構造的措置を認めるべきでしょうか。過去問でも問題解消措置が聞かれていますが、過去問では情報の遮断など行動的措置が取られていました。本問においても、行動的措置しか取れないように思えたのですが、メルクマールについてお伺いしたいです。事業譲渡が困難な場合に当たらないのでしょうか。
2020年7月5日
選択科目 - 経済法
回答希望講師:中山涼太
回答:1

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中山涼太の回答

構造的措置も行動的措置もどちらを取るべきかは問題となっている反競争性を解消できるかどうかで決まります。
構造的措置の実例としてはヤマダ電機ベスト電機事件がありますが、あのような事件では構造的措置すなわち店舗の売却しか反競争性を解消する余地はありません。
残念ながら明確なメルクマールはないので、事例を見て感性を磨いて下さい。
なお、問題解消措置とは、企業結合を実現するためのものです。そのため本事例で、事業譲渡を行うと、2社の企業結合の目的を達成することができないので、本事例で事業譲渡と言う構造的措置をとる事は不適切と言えるでしょう。

2020年8月4日