ご質問ありがとうございます。
「誤り」があるとは思いませんが、要するに結論が分かれるポイントだけを反論すれば足ります。
争点整理をしっかりして、判断の分水嶺を整理するとよいのではないかと思います。
あてはめレベルの反論は、水掛け論になりがちですので、あまり評価されにくいように思います。
たとえば、目的達成に役立だないとは言えないけど、役立つことを支える立法事実がないようなケースでは、ここを「ある」「なし」で争うより、判断枠組みをどうするかで争う方が生産性が高いでしょう。
また、手段必要性についても、より制限的でない手段によっては目的が達成できなかったことの立法事実の裏付けがあるかは、問題文で決着がつくケースも多いと思いますから、この場合も判断枠組みが争点となります。
事実評価で争うとすれば、立法目的が法的保護に値するといえるか、経済的自由において狭義の積極目的でない積極目的を考慮してよいのか、特定産業の保護をしてよいのかなど、判断が分かれ得るものとなるでしょう。
いずれにせよ、総花的に反論をしようとするのではなく、結論が分かれるところのみ、端的に示せばよいと思います。
その勘所は、判例の「重要な事実」や、学説の対立を学ぶことで鍛えることができます。
2020年6月15日