受益的処分の撤回について

平成24年予備試験 行政法においては、指定の取消処分の違法事由として、受益的処分の撤回の可否は問題とならないのでしょうか。
指定の取消について規則11条が根拠となると思うのですが、法律の根拠がある場合には、実子あっせん事件の「撤回によって被る不利益を考慮してもなお撤回すべき公益上の必要性」という要件を検討する必要はなくなるということでしょうか。

また、平成23年司法試験 行政法 設問2においても受益的処分の撤回は問題となりえますか。

よろしくお願い致します。
2020年5月27日
公法系 - 行政法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

いずれも問題になり得えます。

ただし、最2小判昭和63年6月17日集民154号201頁は、撤回の根拠規定がないケースです。
明文の根拠規定がある場合は、わざわざ利益衡量をせずに、要件該当性を論じれば足りるとする立場もあり得ます(塩野宏『行政法Ⅰ〔第6版〕』(有斐閣、2015年)194頁参照)。
これとは別に、比例原則違反の主張として、同様の主張をすることも可能です。

平成24年予備試験は規定があるケース、平成23年新司法試験は規定がないケースですので、後者は最判の枠組みが妥当し、前者は妥当しないものの比例原則違反として同様の検討をすることも可能です。

2020年5月28日


匿名さん
判例の事案とそれぞれの過去問の事案の相違が明確になり、とてもすっきりしました。
特に、平成24年予備試験において、予備校等の解答例で判例が明示的に指摘されてない理由がよく分かりました。

迅速なご回答、どうもありがとうございました。
また利用させて頂きたいと思います。

2020年5月28日