これは審査結果の要旨と解説がいけません。これらの説明で市場画定が出来るわけがないので、うまく行かなかったのは仕方がないことです。
理由は明白です。川上と川下の整理が逆なのです。メタサーチサービス業と旅行予約サービス業とを敢えて縦に並べるとすれば、そこで流れていく商品役務は旅館等の宿泊条件という情報です。
そして、商流は、(川上市場)旅館等→旅行予約サービス業、(川下市場)旅行予約サービス業→メタサーチサービス業、(最川下市場)旅行予約サービス業+メタサーチサービス業→一般消費者となるはずです。
つまり、この事例で垂直型企業結合の観点から真に問題になるのは、投入物閉鎖ではなく川上市場でのヤフーによる顧客閉鎖なのです。
川上市場、川下市場に整理するならば、おっしゃる通り、川上の需要者群と川下の供給者群は一致していないとおかしいでしょう。
解説を読み、きっと違和感を覚えたことだと思いますが、以上が違和感の正体です。
2020年3月1日