14条1項前段と後段の区別について

憲法の流儀連載で、「14条1項は、前段において後段列挙事由に限られない平等原則を保障したうえで、後段において後段列挙事由による差別を禁止したもの」との説明があり、また、H23予備試験の解説講義および憲法の流儀連載で、答案上は「14条1項に違反する」ではなく「14条1項後段に違反する」と前段と後段を区別するところまで書くべきという説明がありました。そうすると、答案上は、後段列挙事由の差別であれば「14条1項後段に違反する(しない)」、後段列挙事由以外の事由の差別であれば(平等原則に違反するとして)「14条1項前段に違反する(しない)」と記載する、ということで合っているでしょうか。
2020年1月23日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

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伊藤たけるの回答

ご質問ありがとうございます。
形式的に突き詰めれば、特別意味説ならば、後段列挙事由については、憲法14条1項後段の差別禁止条項が適用され、それ以外は前段の平等原則が適用されるということになろうかと思いますが、そもそも最高裁は特別意味説を明言していないので、明確に区別しているわけではありません。
そのような形式的なところよりも、そもそも特別意味説をとるべきなのか、社会的身分の定義も特別意味説をとりつつ広義に解するべきなのか、といったあたりに論じる重点を置くべきですね。

2020年1月23日