手段審査について

初歩的な質問で恐縮ですが、思い切って質問させていただきます。
手段審査は、①適合性、②必要性、③相当性の観点から論じるとされていますが、これを実質的(合理的)関連性の基準にどうあてはめればよいのかがわかりません。
実質的関連性がある=目的を達成するために極めて効果的
合理的関連性がある=目的達成のために効果がないわけではない
と習ったのですが、そうだとすると、関連性=①適合性のように思え、関連性の基準を立てた上で②③を論じていいものか迷ってしまいます。
実質的(合理的)関連性の基準へのあてはめ方を教えていただけると助かります。
よろしくお願いします。
2019年7月24日
公法系 - 憲法
回答希望講師:伊藤たける
回答:1

ベストアンサー ファーストアンサー
伊藤たけるの回答

勇気を出したご質問、ありがとうございます。
まず、実質的関連性の基準や合理的関連性の基準の売、②手段必要性を満たすことは合憲の要件ではありません。
他方、④手段相当性は問題となりますが、基準として明示をしていなくても、当然当てはめることは認めえるでしょう。

また、実質的関連性があるというのは、違憲性が推定されることを前提に、規制対象を放置すると害悪が発生することや、当該手段によって目的が達成できることにつき、立法事実がある(ないし相当の蓋然性や、社会一般の共通認識といえるかなど)ことが必要となります。
他方、合理的関連性の場合は、合憲性が推定されることを前提に、観念的な関連性があるといえれば、違憲性を基礎づける立法事実がない限りは合憲となると理解しておけば足ります。

2019年7月24日


匿名さん
早速のご回答ありがとうございます。あまりに早くて驚きました。勇気を出してよかったです。
そうしますと、
「(放置すると害悪が発生するor立法事実があるため)当該手段により目的を実現しうる(手段適合性が認められる)。
 しかし、過度の制約である(手段相当性が認められない)。
 よって、実質的関連性が認められない。」
と書いても問題はないと理解してよいでしょうか?

2019年7月24日

私ならばそうは書きません。あくまでも、実質的関連性は、手段適合性の指標です。
違憲審査基準としては、単に中間審査基準と示すにとどめるか、重要な公共の利益のために必要かつ合理的であることが、立法事実により裏付けられている場合に限るとか、ぼかした表現を用います。

2019年7月24日


匿名さん
なるほど。そういうふうにして対応するのですね。
よくわかりました。
ありがとうございました。
また、わからないところがあれば、質問させていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

2019年7月25日