令和3年司法試験合格 P.N S.Y.様
司法試験受験を決意
司法試験を目指し始めたのは、大学3年生の時でした。大学の法学部に在学をしており、法律の勉強が楽しく充実していました。そして、法律の勉強するにつれて、法律を使った仕事がしたいと考え、法曹になりたいと思うようになりました。
まず、司法試験合格を目指すために、法科大学院に進むことに決めました。
司法試験3回目の不合格
無事法科大学院の既修コースに入学しました。 ところが、法科大学院は思っていた以上にハードなカリキュラムで、期末試験は乗り越えられたものの、授業の予習・復習と期末試験対策の勉強をするだけで精一杯な毎日でした。そのため、大学院の授業以外の司法試験対策をすることはなく、司法試験1回目にのぞみましたが、不合格でした。
その後も、自分で作った論証集を回し、規範を暗記をしました。そして、準備万全で司法試験3回目を受験しました。
正直合格する自信はありましたが、不合格でした。司法試験3回目の受験後は、もうなんで落ちたのかわからない状況になってしまいました。
そこで、基礎講座から勉強しなければならないと考えました。
そう考えていると、以前に予備校について調べたとき、中村先生の4Sのガイダンスを受けていたことを思い出し、4S基礎の受講を始めました。
4S基礎講座との出会い
4Sを受講し、解き方が変わった
今までは、論文作成する時は論証を貼り、規範重視で考えていました。それは、法学部や法科大学院の先生たちは、理論的で規範の理由を書いていたからでした。
ところが、中村先生の講座は規範重視ではなく、問題から読み解く方法でした。論証の細かい文言は、そこまでポイントではないということも知りました。私には、目からうろこでした。
4S基礎講座受講後の勉強プロセス
中村先生のテキストを何周も読み、4S図を書きました。それから、講座を受講するようにしました。
そして、受講中は講義の流し聞きにならないように、常にテキストの余白にメモしながら、手を動かすことを心がけました。
講座の受講が終わると、できるだけ早く答案を書き、自分の答案と先生の答案を見比べました。中村先生の答案と見比べるときは、形式的な問いに、きちんと答えられているかをチェックするようにしました。
司法試験4回目の短答落ちがチャンスに変わった
ところが、司法試験4回目を受験し、短答試験の刑法で足切りにあってしまいました。短答は2、3回目は受かっていたので、とても驚きました。
しかし、そこで落ち込むことなく、「今、短答試験に落ちたことは逆にチャンス!」とポジティブにとらえられました。
なぜなら、令和2年はコロナの影響で試験日が変更になっていて、現時点で短答落ちがわかっていればすぐに勉強が始められます。しかし、他の短答合格者は、論文の合格発表から次の司法試験まで、わずか4ヶ月しかありません。これは差がつけられるチャンスだとインターネットで見たからでした。
まず、自己採点で刑法の点数が足りていないことはわかっていたので、すぐに勉強を開始しました。そして、科目によって、勉強方法を変えました。
たとえば、今回短答落ちの刑法は、注意深く時間管理を行うことに徹しました。民法も点数が良くなかったので短答対策をし、憲法など点数がよかった科目は、忘れない程度の勉強をすることしました。
今までできていなかった「客観的な視点」に気がついた
司法試験4回目の受験してから、問題を解くときに「他の受験生がどれくらい解けているか意識する」という客観的な視点が大切だと気づきました。 知識的には、私は司法試験5回目の受験になるので、周りに負けていません。つまり、自分が見たことない問題は、みんなも見たことがないはずだと考えました。
そこで、みんなが解けそうな問題を重点的に意識して、最後まで気を抜かず解くことにしました。
短答の過去問は、多肢選択式で解きました。答え合わせの時は、問題に、合っているものは「○」を記し、間違えたものは解説まで読むようにしました。そして、3周目からは、2回連続解けた問題は解かないようにしました。
このやり方は、科目によって使い分けました。なぜなら、民法は問題単位、憲法は全部正解しないと点が入らないからです。その科目は、肢単位で同じことをしました。
論文は、以前の司法試験までは、法科大学院の先生が、規範の理由をしっかり書いていたので、同じように書いていました。
ところが、中村先生は、論文を書くときは問題文のほとんどをそのまま答案に書くとおっしゃっていたので、最後には規範の理由はほとんど書かなくなっていました。
このように勉強を進めた結果、司法試験合格ができました。
受験生のみなさまへアドバイス
予備校を使うことで司法試験の要点をおさえられるようになる
予備校は出題範囲を絞った授業をおこなっています。
しかし、法科大学院はカリキュラムが多く、スケジュールをこなすので精一杯になってしまいます。大学院2年目の後半からやっと授業以外の勉強ができた状況でした。今思えば、過去問をもっと早くから解いておけばよかったと後悔しています。
司法試験当日の過ごし方を決めておくと余裕が持てる
司法試験を5回受験した強みは、当日の過ごし方に慣れていることだと思います。やはり、司法試験1回目の受験が、1番緊張しました。
その経験から、試験5日間の過ごし方を事前に決めておいた方が良いと思います。
司法試験は長期間の試験となるため、「ご飯どうしよう」と考える時間さえもったいないと思ったからです。
司法試験とは関係ない友人と交流を持つと気分転換になる
司法試験は長丁場となるため、メンタルヘルスケアが大切だと思います。
そこで、法科大学院の友人以外など司法試験と関係ない人との交流を持っておくと、司法試験以外のことを話せるので、気分転換になりました。
<参考>
受験勉強で使用された教材司法試験