令和2年度司法試験・予備試験延期発表を受けて 伊藤たける

令和2年度司法試験・予備試験延期発表を受けて


令和2年度司法試験・予備試験が中止に

 この度、令和2年度司法試験・予備試験が延期になりました。

令和2年司法試験および司法試験予備試験の延期について
○法務省ウェブサイト

 本来は、試験本番がピークになるように、生活リズムを試験と同じにする、1日1通は答案を書く、まとめ教材を見直す、新しい教材に手を出さないという、直前期向けの勉強をするべき時期でした。

 しかし、今般の延期発表に伴い、勉強計画の見直しが必要になります。直前期向けの勉強は、いわばラストスパートであり、これを継続すると息切れしてしまい、かえって試験本番にピークを持ってくることができなくなる可能性があるからです。

 司法試験法7条は「司法試験及び予備試験は、それぞれ、司法試験委員会が毎年一回以上行うものとし、その期日及び場所は、あらかじめ官報をもつて公告する。」と定めています。
 このように、司法試験法が改正されない限り、令和2年の試験を中止をすることはできません。また、試験の期日や場所も、官報で公告されますから、いきなり試験日程が定まることもありません。

 

試験日程が発表されるまでは基礎体力を上げる

 したがって、まずは直前期モードをやめ、試験日程の公表を待つべきです。
 試験日程が明らかになった時点で、再び直前期モードにシフトするようにしましょう。

 この動画でも解説しましたが、勉強法には、知る、解く、深める、まとめるの4ステップがあります。直前期モードは「まとめる」で作ったまとめ教材を用いた勉強や、間違ったところをひたすら確認するフェーズでしたが、試験日程が明らかになるまでは、「解く」「深める」を行い、これらをしっかりと「まとめる」ことで、基礎体力を上げておくべきです。

 手を広げるべきではないとの意見もありますが、試験日程が公表されるまでは、基本的な教材で終えていないものがあれば、しっかりと終えておくことが肝要です。不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、将来を変えることはできません。今できることを、淡々と行い、試験本番まで準備をしていきましょう。

 

2020年4月9日  

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